このゴミ袋は、だれの宝物になるのだろう

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こんにちは。インターン生の長田です。

あなたは、お父さん、お母さんから何を受け継ぎましたか。

私には、母から受け継いでしまったものがあります。

「モノを捨てられない病」

よく言えば、「物持ちがいい」です。

高校2年生の時に買ったリュックを、大学3年生の今も使い続けていたりします。

仲の良いおしゃれさんに「そんな型初めて見た」と言われてしまった冬物コートは、中学生の時に買ったもの……。(私は大学生です)

母に譲ってもらったGジャンは、辛うじておしゃれさんの指摘を免れています。
流行は繰り返すと言いますし、ね!

……ファッションに疎いとか、もっと見た目に気を使えとか言わないでください。

えーと、まあ、これは「モノを大切にする」という長所ということにしておいて。

捨てられないものがあります。

「旅行先で手に入れたもの」です。

お土産のキーホルダーとか、置き物だとか、そういうものではありません。

「海外旅行だから」とか「国内旅行だから」とかは関係ありません。

たとえば国内旅行。

地元広島県の尾道でロープウェイに乗ったときにもらった乗車券、とか。

奈良で買ってきたプリンを食べた後に残った小さな空き瓶、とか。

そして海外旅行。

カナダで友達と一緒にたまたま立ち寄ったスーパーマーケットで、たまたま見つけて買ったおいしそうなカップケーキを入れてもらった紙袋、とか。

今までに乗った飛行機の航空券、とか。

カナダのある駅前でお店の宣伝のためにタダで配られていたカフェオレのペットボトル、とか。

インドネシアで買い物した時にもらった、英語で書かれているレシート、とか。

全然捨てられません。

ためていたって、使えるわけじゃないことはわかっています。
「いつか使うときのために置いておこう」思考はモノを増やすだけだって、わかっています。
ミニマリストやシンプリスト、断捨離なんて言葉も、知っております。

でも、手離そうと思って手に取ると、思い出がよみがえってきて手離しがたくなってしまうのです。

モノがなくたって、思い出は残るだろう! と思われるでしょうか。
確かにそうなのです。覚えておけばよいのです。

でも、それが手元にあって、手に取るとふと記憶がよみがえる、その感覚が捨てがたいのです。

その紙袋は、私がカナダで初めてスーパーマーケットに行ってカップケーキを買ったときのもの。
一緒に食べた友達とは、その日初めて学校外で遊んだんだっけ。

そのレシートは、インドネシアのお土産屋さんで、服を見ながら30分もうろうろしている私を見かねた店員さんが相談に乗ってくれて、ようやく買うことができた、その服のレシート。

こんな紙袋、カナダの人はもちろん、日本人だってほとんどの人は捨ててしまうのでしょう。
一緒にいた友達は、カップケーキのカップと一緒にスーパーで捨てちゃってたなぁ。
レシートなんて、受け取らないことだってあるかもしれませんね。

それでも、私にとっては、捨てがたい「思い出の品」なのです。

捨てなきゃ。捨てられない。

そんなことをうじうじ悩んでいるうちに、ふと思ったことがありました。

それは、

どんなものも、誰かの「大切なもの」「思い出の品」になりうるのだということ。

ある人は気に留めず捨てるゴミ袋も、ある人にとっては思い出の詰まった宝物。

カナダのスーパーでは数えきれないほど売られているカップケーキの中のひとつ。
でも私にとっては、カナダで友達と食べた唯一のカップケーキと、唯一の紙袋。

店員さんにとっては毎日飽きるほど目にする、気にも留めないレシート。
でも私にとっては、唯一インドネシアで買った服と、親身になってくれた店員さんの象徴。

そのモノだけが、大切なものになっているのではありません。
いろいろな経験や、思い出がついてくるからこそ、モノは「大切なもの」になります。

モノでなくてもよいのです。
どんな経験も、「貴重な経験」「かけがえのないもの」になり得ます。

インドネシアであんなにおしゃべりした店員さんは、彼女だけ。
彼女にとっては、私は大勢のお客さんの中の一人に過ぎず、記憶にも残らないでしょう。
でも私にとっては、インドネシアのお土産屋の店員さんといえば彼女。
彼女はとても親切でした。

カナダでお寿司屋さんに行った時。
「カナダのお寿司って日本と違うのかな?」と興味本位で、サーモン一貫だけ頼んでいる私と友達を見た、店員さん。
「日本人でしょう?」と気づいて、タダでおまけのお寿司をつけてくれました。
おまけどころか、こっちがメインってくらいボリュームのあるロール寿司を。
嬉しくなった私たちのお願いに応えて、照れながらもスリーショットまで撮らせてくれたのでした。

カナダのバスに乗っていると。
みんな運転手さんに向かって「Thank you!」と言って降りていきます。
運転席から離れたドアから、怒鳴って降りていくおじさんもいました。
最初は何を怒っているのかと驚いたけれど、よく考えると運転手さんにお礼を言っていて、不思議な感じ。
日本より、運転手さんと目を合わせていう人が多いなあと思ったりしました。
運転手さんも「どういたしまして」とか「よい一日を」とか答えてくれるので、 嬉しくなったり。
カナダのバスはちょっとすてきだなと感じました。

お店の店員さんとの会話。
レストランのサーバーとのやりとり。
地元の人のバスの降り方、習慣。
バスの運転手さんの一言。

そんなものが、私の記憶に残っています。
その記憶はおそらく、その土地について私が持っているイメージにも影響しています。

その土地の人にとっては日常の繰り返しの中のひとつであっても、その土地に慣れない人にとっては最初で最後の経験になるかもしれません。
そしてその印象が、その土地のイメージを作るかもしれません。

モノにも経験にも、同じことが言えます。

日本にいる人にとって、「たくさんあるうちの1つ」でも、日本に来てくれている人にとっては、かけがえのない「ただ1つ」になる、ということ。

だから。

バスから降りるときは。
いつも通り、運転手さんに「ありがとうございました」って言おう。
中国から来た彼がそれをみたら、ちょっとすてきだなって思ってくれるでしょうか。

もし私がお店の店員だったら。
私がオススメする服とこの会話が、アメリカから来た彼女の中の「日本の店員さん」を形作るかもしれないことを、いつも意識なんて難しいだろうけど、心のどこかに留めておけたらと思います。

レストランで接客をするなら。
ドイツから来た彼らが、初めて食べる日本料理を、楽しく美味しく食べられるように、何か声をかけてあげられたらいいかもしれないな。

ほんとうは、別に日本人か外国人かなんて関係ないのだけれど。

提供する側の私にとってはルーティンであっても、一人一人のお客様にとっては「1度きりの」経験だということを心においておく。
そうしたら、普段のお客様との接し方も少し工夫ができる気がする。大切にできる気がする。

スーパーマーケットの紙袋を手にしながら、そんなことを思ったのでした。

この紙袋を、ゴミ袋として使ってしまうか。
このレシートを、ゴミ袋に入れてしまうか。
それとも、まだ大切に残しておくか。

まだ決めきれていません。

でも、もし手離すとしても、その後ろにある記憶は残るだろうと思います。
カナダやインドネシアでの良い思い出として。

これからもたくさんの日本のモノが、日本の良い思い出と一緒に、だれかの宝物になりますように。
モノが残らなくても、たくさんの思い出が、宝物として残りますように。

こんなことを心に留めて、頑張っていきたいと思います。
だれかに宝物を残せる人に、私もなっていけるように。


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