こんにちは。イロドリの福島(@maxafuku)です。
つい先日、日本政府観光局(JNTO)は2015年2月の訪日外客数が前年同月比57.6%増の138 万 7千人で単月過去最高値であったことを発表しました。
旧正月を利用して来日した中華系の人が非常に多く、今後も好調な推移が見込まれるとのことです。
さて私達が住む大阪も当然ながら外国人観光客は非常に多いのですが、体感的に梅田やJR大阪周辺のキタよりも心斎橋、道頓堀、難波周辺のミナミの方が外国人観光客の方々は圧倒的に多いです。
特に心斎橋筋商店街〜戎橋〜道頓堀の辺りはとても多く、体感的に「歩いている人の半分くらいが外国人観光客なんじゃないの?」という日もしばしばあります。
逆に梅田駅周辺を歩いていても、ミナミほどは外国人観光客の方々を見ません。
JR大阪駅周辺は京都や神戸へ向かう方々が居るのでさすがに多くの人が居ますが、ミナミに比べるとやはり少ないです。
ちなみにキタとミナミは電車で約10分の距離。
なのになぜこれほどまでに違うのか?理由を探ってみました。
1.“This is 大阪!” な場所がミナミ!
多くの人がイメージする “大阪” がミナミなのかも知れません。
先日TV番組でインバウンドの特集をするということでロケにご協力させて頂きましたが、その時のロケもミナミでした。
また多くの在阪TV局が外国人観光客関連で取り上げるのもミナミが中心です。
グリコの看板や道頓堀など記念撮影する場所もたくさんあり、“This is 大阪!” な雰囲気が観光客を引き寄せるのでしょう。
2.買い物スポットが集まっている!?
ミナミの方が買い物をするのも一箇所に集まっていて便利!ということがあります。
心斎橋筋商店街を少し歩けば、百貨店、DAISO、ユニクロ、H&Mもあるし、ドラッグストアもたくさんあります。サンリオやディズニーのSHOPもあり、歩き疲れたら最近外国人にも非常に人気のPABLOが心斎橋、道頓堀、難波と3店舗あるので甘いものを食べて体力を回復させることも出来ます。
一方のキタはミナミほど一箇所には集まっていなく、かつそれぞれの施設間は地下の移動が多いので初めての方は迷われる方が多いのではないか?と感じます。
私個人的には買い物は梅田でするのですが、旅行者にとっては買い物だけでなく観光や食事、宿泊など効率よく出来るのはミナミなのです。
3.キタには団体客用のバスを停める場所がない!?
実はこれが一番の原因です。
先日旅行会社の方とお話していると、「キタには団体客用のバスを停車することの出来る場所がない」というお話を聞きました。
日本政府観光局(JNTO)が発表したデータによると、2014年の訪日外客数のうち個人向けパッケージツアーと団体ツアーを利用して来ている人を合わせると全体の約50%になります。
残り50%は完全な個人手配旅行なのですが、ツアーの方々はバスなどで移動するため常に団体行動です。
個人旅行の方々は少人数で移動されるため、そこまで目立ちませんがやはり団体さんは目立ちますよね。
その方たちを運ぶバスを停車するスペースがキタにはなく必然的にミナミになるとのことでした。(ミナミの方も駐車スペースが溢れ返っていてそれはそれで問題になっていますが・・・)
なので団体客の多くはミナミで用事を済ませてしまうのでしょう。
これがミナミに圧倒的に外国人観光客が多いと感じる一番の理由でしょう。
せっかく魅力的な観光スポットや買い物スポットがあっても、それを受け入れる環境が整っていないと外国人の集客が難しいケースもあるということはぜひ覚えておいて頂いた方が良いです。
まとめ
大阪ではキタよりもミナミの方が圧倒的に外国人観光客が多い。
その理由として
・多くの人がイメージする “大阪” はミナミであり、グリコの看板や道頓堀など記念撮影スポットも多い。
・心斎橋筋商店街を中心に買い物できるスポットが集まっていて効率よく買い物が出来る。
・外国人観光客の約半数は団体ツアー(個人パッケージ旅行含む)に参加している。
・キタには団体ツアー用のバスを停車する場所がなく、必然的にミナミになる。
よって団体のツアーに参加している外国人観光客はキタに行く機会がない。
また、さらに深掘りして調べてみると人種によって難波と梅田を訪れる人に違いがあることが分かってきました。
いかがでしたでしょうか?
せっかく魅力的な観光資源があってもそこにアクセスする手段がないと外国人は行くことが出来ません。
これからインバウンドに取り組む地域の方は、バスの停車場所をはじめ様々な受け入れ環境の整備をしっかりと実施することが必要です。
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