イロドリの今津です。
このたび日本政府観光局(JNTO)から2016年6月の訪日外国人数についての発表がありましたので、その中から抑えておきたいデータをご紹介したいと思います。
前年同月比23.9%増の198万6千人を記録!
熊本地震の影響で2016年4月、5月と2ヶ月連続で伸び率20%を切ったことや、5月の韓国の伸び率がマイナスになるなど鈍化傾向が見られていたので6月の数値も心配していました。
しかし、2016年6月の訪日外国人数は前年同月比23.9%増の198万6000人と3ヶ月ぶりに伸び率20%を超え、これまで6月として過去最高だった昨年の160万人2000人を約38万人上回るなど、熊本地震の影響が一部残るものの堂々の数字と伸び率を記録しました。
日本政府観光局(JNTO)はこの増加要因を、継続的な訪日旅行プロモーションの展開、クルーズ船の大幅な寄港増加などが、引き続き訪日旅行者数の増加を後押しする要因となったとしています。
各国の昨年同月の訪日外国人数との比較
それでは続いては国別での昨年同月(2015年6月)との比較を見て行きましょう。
総数(薄い赤色の箇所の数字)では前年比23.9%増となりました。
そして中でも注目したいのが昨年同月と比較して伸び率の変化が大きい(青色の箇所の数字)です。
6月はフィリピンが2万7600人(前年比48.2%増)と昨年と比べて40%以上の伸びとなった唯一の国でした。
また熊本地震の影響により、5月の訪日者数が前年同月比4.2%減となった韓国は6月前年同月比38.1%増の34万7400人と大きくプラスに転じました。
日本政府観光局(JNTO)はこの理由を昨年6月は中東呼吸器症候群(MERS)の影響により韓国からの旅行者が落ち込んだことと、それに合わせて地震後運休していた九州便の再開、旅行会社等によるセールやこれと連動した訪日プロモーションの実施によるものだとしています。
市場別では台湾、香港、米国が単月として過去最高を記録しました。
また、英国、ロシアを除く15市場が6月として過去最高記録を更新しました。
中でも中国は4月から3ヶ月連続で50万人代を超えるな好調に推移しています。
なお、国別訪日外国人数の内訳は以下の通りです。
2016年1月〜6月の訪日外国人数
続いては2016年1月〜6月の合計訪日外国人数を見てみましょう。
下記は2015年同期間と比較したデータとなります。
総数(薄い赤色の箇所の数字)では前年比28.2%増の1171万4000人と、初めて半年で1000万人を超え、上半期(1月~6月)の過去最高記録となりました。
国別で見ると中国が307万6600人(前年比41.2%増)と40%以上の伸び率となっています。
2016年7月の訪日外国人数予想
日本政府観光局(JNTO)は2016年7月について、テロの発生や英国のEU離脱問題等、国際的な政情不安や円高傾向が長期化すれば消費者の旅行動向に及ぼす影響が心配されるものの、東アジアから多数のクルーズ船の寄港が予定されている他、マレーシアやインドネシアではラマダン明けの旅行シーズンを迎えることから訪日外国数の動向に対してプラス要因となることを期待するものの、熊本地震の影響については一部市場では未だ影響が見られることから引き続き注視していくとしています。
まとめ
インバウンド市場は上半期(1月~6月)で1000万人を突破するなど過去最高を記録しています。
今回のポイントを改めてまとめますと、
・3ヶ月ぶりに伸び率は20%台へと復調
・半年間で初の1,000万人超え!
・中国が3ヶ月連続で50万人台超えを記録
といった形です。
5月に引き続き夏休みシーズンとの狭間の6月となりましたが、いよいよ年間を通じて最も訪日外国人数が多い7月を迎えます。
7月がどのような数値になるのか引き続き注視して行きたいと思います。
また、各月の訪日外国人数データはこちらにまとめておりますのでぜひご活用ください。
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