こんにちは。
イロドリの今津です。
つい先日のことですが、ゲストハウスで働く代わりに無料で宿泊をしたという理由で外国人観光客が逮捕されたというニュースがあったことをご存知でしょうか?
宿泊料代わりに働いた疑い 外国人観光客2人逮捕 札幌 – 朝日新聞デジタル
札幌市内のホステル(宿泊施設)で働く代わりに無料で宿泊したとして、北海道警は11日、観光客のマレーシア人の女(30)と中国人の女(19)を出入国管理法違反(資格外活動)の疑いで現行犯逮捕した。
調べてみると日本では就労ビザやワーキングホリデービザを持たない外国人がゲストハウスで働く代わりに宿泊料が無料になるフリーアコモデーション(フリアコ)の仕組みを利用すると違法になるそうです。
私は海外や国内のゲストハウスでこの仕組みを利用しながら旅をしている人を何人も見たことがあったので、とても驚いたニュースでした。
今、日本にはたくさんの旅行者が訪れています。
フリアコのような仕組みを利用する低予算で国外を個人旅行するバックパッカーと呼ばれる旅行者も世界中に存在し、日本にも多くの人が訪れています。
バックパッカーの他に団体ツアーや個人ツアー、富裕層旅行など訪れる人のスタイルも多岐にわたります。
そして彼らは観光、ショッピング、食事、歴史、文化、生活など様々な目的を持って訪れてきています。
そんなたくさんいる旅行者の中であなたはどんな旅行者に日本を訪れて来て欲しいですか?
もちろんいろんな人に訪れて来て欲しいとは思いますが、私は特に日本の文化や生活を深く知りたいという人にもっと来て欲しいと思っている1人です。
そこで今回はその理由を私の過去の実体験を交えてご紹介したいと思います。
日本の文化や生活に興味を持っているのってどんな人たち?
私は日本が観光立国になっていくためには、都市部や有名な観光地だけでなく地方や地域の魅力を伝えていくことがもっと必要だと思っています。
そして、私はその魅力を伝えてくれる人たちはこんな人たちだと思っています。
・留学生や日本在住の外国人
・リピーター
・バックパッカー
留学生やリピーターについてはおそらくなんとなくイメージが湧く人も多いかと思います。
しかしバックパッカーと言われてもどんな人かイメージできない人もいると思います。
バックパッカーとは、低予算で国外を個人旅行する旅行者のことを指して使われてきた言葉であり、バックパックを背負って移動する人が多いことからこの名前になったとされています。
そしてツアー旅行とは違い、移動に公共交通機関を使うこと、ゲストハウスやホステルに泊まること、屋台やローカルレストランで食事すること、比較的長い日数を旅行することから、観光地だけでなくその国の文化や人を深く知って体験することにも興味がある人たちたちとも言えます。
バックパッカーの特徴とは?
一般的な旅行者と比べたバックパッカーの特徴として、
・ホテルよりもユースホステルや安宿を好むこと
・一般的な休暇よりも長い期間にわたり旅行すること
・移動手段は公共交通機関を使うこと
・ローカルレストランで食事をすること
・地元の住人と出会うことにも興味があること
などがあげられます。
バックパッカーと言ってもスタイルは多様化してきており、短期で旅行する人、スーツケースで旅行する人など様々です。
また裕福なバックパッカーを指す新語としてフラッシュパッカーなんて言葉もあるそうです。
最近ではゲストハウスやホステルではなく民泊を利用する人も増えてきています。
一般的な旅行者とは違う体験ができる!?
そしてその国の文化や人に興味を持っているからこそ、普通の旅行ではできない体験も積極的にしようとします。
例えば、
・ガイドブックに掲載されていない観光地や街に行く
・現地の人と交流を積極的にする
・地域のイベントやお祭りに参加する
・ボランティ活動を行う
・語学学校に通う
などを旅行中に経験される方もたくさんいます。
このような経験を通して日本文化に触れることで日本のファンとなり、日本の魅力を家族や友だちに伝えてくれる人もたくさんいます。
生活や文化に興味がある!?
また現地の人の普段の生活や文化に興味を持っているというのも特徴としてあげられます。
例えば、旅行中は現地の市場に通い、現地の人の行きつけのお店でご飯を食べ、現地の人が利用する交通機関を使い旅をしています。
だからこそ現地の人たちと交流やコミニケーションを取らないと旅ができないこともありますが、そこで起こるトラブルや偶然の出会いなんかも楽しんでいる人もたくさんいます。
私が海外や日本で出会ったバックパッカーの中には現地で出会った人の家を泊まり歩きながら旅をしたり、目的地なしにバスに乗って着いた村に滞在するといった人たちもいました。
最近では民泊サービスが普及してきたこともあり、気軽に現地の人の家に泊まりながら交流を楽しんでいる人たちも増えてきているようです。
今回はバックパッカーを例に説明しましたが、日本に住んでいる留学生や日本へ何度も訪れるリピーターにも同じような傾向があると言えるでしょう。
バックパッカーは地方の最高の宣伝マン!?
ではなぜ彼らが都市部や有名な観光地だけでなく地方の魅力を伝えてくれるかと言うと、一般的な旅行者に比べてディープな日本を経験しているからだと思うんです。
ここで私が出会った1人のエピソードを紹介します。
日本が気に入って移住!?
沖縄の離島のゲストハウスで出会ったドイツ人の話です。
彼は世界一周旅行中に日本を訪れ、沖縄の離島に滞在していました。
特に期限のない気ままな旅をしていた時に、宿泊中のゲストハウスで島のお祭りがあることを知り、彼も参加することにしたのです。
毎晩、地元の青年たちに混じりお祭りの踊りを練習し、練習後には一緒にお酒を飲み交流を楽しんでいました。
平日の昼間も地元の人しか知らないような場所に連れて行ってもらったりして遊んでいたようです。
そんな彼にとってこの島での経験は一生忘れられない思い出となり日本でもっとも印象に残った場所となったそうです。
そしてその島から出ていくときには「いつかこの場所に帰ってきて住みたいんだ!」とも話していました。
きっと彼は国に帰った後も、その島の良さや魅力を色んな人に伝えているはずです。
新しい情報や魅力に出会う機会がたくさん
先ほどの例のような旅行をしているバックパッカーたちはたくさんいます。
そんな彼らは日本の文化や生活に興味を持ち、なおかつ一般的な旅行者に比べて長い滞在をしているからこそ、新しい情報や魅力に出会う機会をたくさん持っています。
そんな経験をした人たちはきっと、その地域や地方の魅力を多くの人に伝えてくれているはずです。
日本には魅力的な場所がたくさんありますが、まだまだ知られていないというのが実情です。
それらの情報が世界中の人たちに伝われば、もっと多くの旅行者が日本へ訪れてくれるでしょう。
そしてそれが日本が観光立国になることに繋がっていくのだと思います。
そんな私もバックパッカーの1人です
私自身、バックパッカーでの旅行や青年海外協力隊としての海外生活では、その国の文化や人々の生活に興味を持っていたからこそ現地の人たちとのコミニケーションを大切にしてきました。
だからこそ、そこに住んでいる人しか知らないような絶景スポットや普通の観光客では絶対に入らないようなお店にも連れて行ってもらったこともあります。
キルギスに住んで観光案内所でボランティアしていた時は、ガイドブックにも載っていない現地の人しか知らない情報を他の旅行者に教えてあげると必ずと言っていいほど喜んでくれました。
その人たちがそこで得た情報や経験を、また別の旅行者に伝えていくことで、その地域の魅力が世界中に伝わっていっているのです。
今回はバックパッカーを例に紹介していきましたが、別にバックパッカーだけがそんな旅行をしているわけではありません。
留学生や日本に住んでいる外国人、リピーターで何度も日本に訪れて来ている人たちも同じように日本の文化や生活に興味を持っています。
そんな人たちがたくさん訪れることで、今まで知られていなかった日本の情報や良さが世界中に伝わっていくはずです。
おまけ
実は今、私は札幌のゲストハウスに泊まりながらこの記事を書いています。
共有スペースで隣りに座っている韓国人の女の子はバックパックを背負って一人旅をしているそうです。
そんな彼女は絵を書くことが趣味らしく、日本人にオススメの絶景スポットを聞きながら旅行しているんだそうです。
絵を見せてもらうと日本人の私でも知らない絶景スポットばかりでした。
彼女はゲストハウスに泊まりながら働いているスタッフや他の旅行者と交流し情報共有しているからこそ、そんな場所を知っているんです。
そんな旅行者こそがまさに地域や地方の魅力を伝えてくれる人ではないかと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
日本が観光立国になっていくためには都市部だけでなく地方や地域の魅力を世界に向けて伝えていくことが重要です。
そしてその魅力を伝えてくれるのが、日本について深く知りたいと思って旅行をしているバックパッカーをはじめとする外国人旅行者だと思うんです。
彼らは一般的な旅行者に比べて長期間の滞在をしているからこそ他の旅行者が知らない情報を持ち、多くの経験をしています。
そんな人たちに日本にたくさん訪れてもらい、日本の魅力を発信してもらうことが大切だと思います。
また、冒頭でもお伝えしましたがゲストハウスで働く代わりに無料で宿泊をしたという理由で外国人観光客が逮捕されたという事件がありました。
確かに法律は大切ですし、破って良いものではありません。
しかし日本と物価の違う途上国の人たちなどは日本を長く旅行をしようと思うと、そんな仕組みを利用しないと旅を続けることができない人たちがいることも事実です。
ルールや制度はもちろん大切です。
しかし、日本の歴史や文化を尊重し、深く知ろうと思ってくれる人たちが日本を旅行しやすくなるような仕組み作りや時代に応じたルールや制度の改正も同じくらい大切ではないかと思います。
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