イロドリの小林です。
以前の記事でタイ人が検索した人気スイーツのキーワードを紹介しましたが、かなり大きな反響をいただきました。
こういうデータを見ているとつくづく「日本人の常識は捨て去らなければいけない」と気付かせてくれます。
しかし、タイ人観光客に関するデータをさらに見てみると、タイ人観光客がよく訪れる都道府県も意外な結果であることが分かりましたので紹介したいと思います。
近年タイからの来訪者が急激に伸びています
日本への来訪者が多い上位16カ国別に見てみると、近年タイから日本へ来訪する人が急激に増えていることが分かります。
(上位16カ国は台湾、韓国、中国、香港、アメリカ、タイ、オーストラリア、マレーシア、シンガポール、イギリス、フィリピン、カナダ、フランス、インドネシア、ドイツ、ベトナム)
2012年から2013年の増加率は16カ国中でダントツでトップの74%増(453,642人)で、2013年から2014年の増加率も44%増(657,600人)と勢いは留まりません。
タイからの来訪者が増えている理由としてはいくつか挙げられますが、
・基本的に親日国であること
・2013年7月から短期滞在(15日以内)のビザが免除されたこと
・LCCの就航
が大きな理由かと思います。
実際にタイ人向けに実施されたアンケートでも日本旅行は大人気であることが分かります。
アジア10カ国の「日本に行きたい理由」は?観光地を軸に異なる各国の嗜好 ーアウンコンサルティング
「日本へ旅行に行きたいと思うか」については、タイで「とても行きたい」「行きたい」を合わせて100%とになった
タイの人口は6700万人以上なので、今後更なる来訪者の増加が見込まれている国の1つです。
タイ人に人気の都道府県トップ10
まずは日本政府観光局(JNTO)から発表されたデータを元に2014年にタイの方々が訪れた人気の都道府県を見てみましょう。
1位から10位はこの様な結果になっています。
<タイ人観光客がよく訪れている都道府県>
1位 東京都
2位 大阪府
3位 北海道
4位 京都府
5位 千葉県
6位 山梨県
7位 神奈川県
8位 愛知県
9位 静岡県
10位 福岡県
1位と2位は順当に東京、大阪です。
大阪にタイの方々がたくさん訪れてくれて嬉しい限りです。
3位には北海道がランクインしました。
5月からはタイ・エアアジアXがバンコクと新千歳空港の直行便を就航するため、北海道への来訪者数は更に増えることが確実視されています。
5位の千葉県は恐らく東京ディズニーランド、6位の山梨県は富士山観光の影響かと思われます。
気になる最下位の県は・・・
もっとも来訪者が少なかった都道府県は9つの県が同数で並んでいます。
その内の1つが何と日本人に大人気の沖縄なんです!
<タイの方々がもっとも訪れていない都道府県>
秋田県
鳥取県
島根県
山口県
徳島県
愛媛県
高知県
佐賀県
沖縄県
これはとても意外な結果でした。
ちなみに東アジアでは沖縄は比較的人気のスポットであることが分かります。
台湾・・・6位
韓国・・・9位
中国・・・10位
香港・・・5位
ところがタイでは最下位。
実は調べてみるとインドネシアやベトナムでも最下位で、マレーシアでも最下位から2番目であることが分かりました。
なぜこれらの国々の人たちは沖縄を訪れないのでしょうか?
タイ人はリゾート地を求めていない
これらの国の大きな特徴は「日常的に暑い国であること」と「それぞれの国にリゾート地があること」です。
先日、タイ人観光客向けに日本旅行をコーディネートされている方に話を伺ったところ「タイは日常的に暑いしリゾートはプーケットがあるから沖縄に行きたいっていう要望はほとんど出ないんですよ。」と仰られていたのですが、それが数字で顕著に現れていてビックリしました。
タイ人観光客は消費意欲も旺盛なため、集客ターゲットとしてお考えの方も多いかもしれません。
しかし、タイ人観光客の集客をお考えの方は「自分の都道府県にどれくらいの人が来てくれているのか?」や「そもそも来てもらえるニーズの高い土地柄なのか?」などを調査しておくことをオススメします。
タイの人たちが日本に求めているもの
先日の各国の月別来訪者数でもご紹介しましたが、タイの方は4月が圧倒的に多く、次いで10月、12月に来訪しています。
これらのデータから考えられることは、「タイの方々は日本旅行の際に自国とは違う非日常的な気候や景色を求めている」ということです。
桜が人気なのも自国には無い非日常的な風景を求めている結果だと思いますし、日本在住のタイ人の友人は「日本の四季で一番好きなのは冬です。なぜなら日本の冬のファッションを楽しめるから。タイではこのファッションはできないので。」と言っていました。
タイ人観光客の集客に力を入れる際は「和」を大きく打ち出すなどタイの方々に喜んでいただけるような工夫をされてみてはいかがでしょうか。
また、同時にタイ人観光客(その他の国の観光客でも)が訪れている都道府県を把握しておくこともとても大切です。
また、「もっと詳しく話が聞きたい!」という方はこちらからお気軽にお問い合わせくださいませ。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
私自身も大好きな沖縄ですが、別の国から見ると魅力は全く異なるということがよく分かりますね。
しかし、現時点では沖縄が最下位でしたが、USJが沖縄にテーマパークの建設を計画していることも明らかになり、今後の情勢は大きく変化するかもしれません。
あなたも自分の都道府県にはどの国の方が来訪されているのかをしっかり把握して計画的な集客施策を行って行きましょう。
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