イロドリの小林です。
このたび日本政府観光局(JNTO)から2015年10月の訪日外国人数についての発表がありましたので、その中から抑えておきたいデータをご紹介したいと思います。
前年同月比43.8%増の182万9千人を記録！
10月は2014年で1番訪日外国人数の多い月でしたが、2015年は7月に続く2番目の月となりました。
日本政府観光局(JNTO)はこの増加要因を紅葉シーズンの始まりを迎えた10月は、中国の国慶節休暇(10/1-10/7)とも重なり、この時期に向けた訪日プロモーションの効果もあって需要が押し上げられたこと。また、円安基調の継続と消費税免税制度の拡充による買い物需要、航空路線の拡大、燃油サーチャージの値下がり、中国からのクルーズ船の寄港増加、近年の査証免除や要件緩和など様々な好条件が相まって、訪日外客数の大幅な増加に繋がったこととしています。
各国の昨年同月の訪日外国人数との比較
それでは続いては国別での昨年同月（2014年10月）との比較を見て行きましょう。
総数（薄い赤色の箇所の数字）では前年比43.8%増となっています。
また、国別に見るとカナダ、ドイツが、それぞれ単月として過去最高を更新し、ロシアを除く17カ国が10月として過去最高記録となりました。
国別訪日外国人数の内訳グラフは以下の通りです。
累計外国人客数は1631万人となり、年間訪日者数記録をさらに更新！
続いては2015年1月〜10月の合計訪日外国人数を見てみましょう。
下記は2014年同期間と比較したデータとなります。
総数（薄い赤色の箇所の数字）では昨年比48.2%増となっており、引き続き50％増も間近の数字となっています。
また、累計外国人客数は1631万人となり、年間訪日者数記録を順調に更新中です。
ちなみにこのままのペースで行くと11月、12月の2ヶ月で月間135万人ペースを達成できれば年間1900万人を突破することとなります。
国別で見ると中国が428万人3,700人（前年比112.9％増）、香港が123万6,100人（前年比68.3％増）、ベトナムが16万500人（前年比51.5％増）と大きく伸びています。（薄い青色の箇所の数字）
また、台湾、インドネシア、カナダ、フランス、イタリア、スペインは10月時点で2014年の年間合計訪問者数を上回りました。
これで2014年の年間合計訪問者数を超えた国は11カ国となりました。
2015年11月の訪日外国人数予想
日本政府観光局(JNTO)は2015年11月について、紅葉シーズンが本格化し、アジアを中心とした各市場で需要の拡大が期待される他、マレーシアやフィリピンの学校休暇、マレーシアやベトナムからのインセンティブ(報奨)旅行の増加など好条件が揃い、引き続き好調な需要が期待されるとしています。
まとめ
10月は7月に続く2番目に訪日者数の多い月となりました。
ただ、全体としては昨年前月比43.8%増ですが、内訳を見ると東アジア（台湾、韓国、中国、香港）が全体の70.5％（昨年は63.7%）を占め、東南アジアは11.7％（昨年は14.0%）、欧米豪は13.19%（昨年は16.3%）となっていることから、日本のインバウンド市場は中国をはじめとする東アジア4カ国への依存度が大きくなって来ています。
2015年も残すところあと2ヶ月弱。
最終的にどれ程の訪日者数に落ち着くのか結果が楽しみですね。
また、各月の訪日外国人数データはこちらにまとめておりますのでぜひご活用ください。
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