「春節(旧正月)の2月は観光客数が多い」という最大の誤解

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イロドリの小林です。

新年明けましておめでとうございます!

「なぜこんなタイミングで?」と思われるかもしれませんが、実は2月8日は2016年の旧正月だからです。
そして中国では2月7日から13日まで春節という長期休暇が始まりましたね。

今年も中国はもちろん、旧暦を用いている国々から多くの観光客が新年を日本で過ごすために来られていると思います。
新年という特別な時を日本で過ごしてくれるなんて嬉しいですね^^

中国だけじゃない!春節(旧正月)が休日になる国はどこ?
イロドリの小林です。昨年2月にメディアで大きく話題となった「爆買い」ですが、それと同時に「春節(旧正月)」という言葉を知った方も多いのではないでしょうか?2016年2月7日〜13日、再び中国の長期休暇である「春節(旧正月)」がやってきます。しかし、メディアの情報だけ見ていると中国人観光客の消費額だけがクローズアップされていたため、「春節(旧正月)が関係するのは中国だけ」というイメージをお持ちではありませんか?「春節」という呼び方は中華圏の国だけですが、実は中国以外にも旧正月が休日となる国がたくさんある...

実際の人数データは3月下旬に政府から発表されるので今から結果が楽しみです!

さて、「春節(旧正月)」と言えば思い浮かぶのが2015年にメディアで話題となった「爆買い」ではないでしょうか?

テレビや新聞では銀座でスーツケースに溢れんばかりの商品を詰め込んだり、炊飯器や温水便座をいくつも購入している中国人観光客の様子が連日のように紹介されていました。

そしてその勢いそのままに、「爆買い」は2015年の流行語大賞まで取ってしまったのですから驚きです…。
また余談ですが、2016年になってもその注目度は変わっていないようで、先日もある全国放送の番組関係者の方から「今年の春節(旧正月)で昨年と変わった現象や情報は無いでしょうか?」といった質問もいただいたところです。

この一連の現象を見ても分かる通り、メディア(特にテレビ)の影響力はとても凄まじいものがあります。
その結果、多くの方が「春節(旧正月)にはたくさんの中国人観光客が訪れている」という印象をお持ちのようです。

実は弊社へお問い合わせをいただく方の中にも「2月の春節(旧正月)が勝負のタイミングだ!」とお考えの方がたくさんいらっしゃいます。

もちろんビジネスの成功において「タイミング」はもっとも重要なポイントのひとつです。

では2月は本当に「勝負のタイミング」なのでしょうか?
もちろん春節はいわゆる爆買い客が日本を訪れる期間であるため、利益を上げるチャンスであることは間違いありません。
しかし、データを見てみると2月は”勝負”どころか”準備”のタイミングとも言えるのです。

それはなぜなのでしょうか?
今回はデータを交えながら、その辺りをお話できればと思います。

そもそも2月の訪日外国人観光客数は多い?少ない?

実は2015年のデータ(グラフの黄色の線)を見ると2月は1月に続いて外国人客数(観光以外の目的も含む)が少ない月なのです。

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また、この現象は2015年だけではなく2013年、2014年も同様であることが分かります。
さらに2014年は1月よりも少ない月だったのです。

「他の国は少ないのは分かるよ。でも中国人観光客数は多いんでしょ?」
そんな声が聞こえてきそうですが、実は中国人客(観光以外の目的も含む)だけで見ても2015年2月は年間で9番目、2014年2月はなんともっとも少ない月でした。
※補足ですが、2014年の旧正月は1月31日だったため、その影響も少なからずあるかもしれません。
※観光客は増えているものの観光以外の目的(ビジネスなど)が減っている影響も考えられます。

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もちろん2月は単純に日数が少ないというハンデはありますが、それでも2日や3日増えたところで埋まる差ではありません。

つまり、2月は「春節(旧正月)」という瞬間風速があるので注目されているものの、年間を通した戦略を考えると2月末までに準備をして3月以降に実らせるという意識がとても重要です。

なぜなら、中国以外の国を見ても2月に訪日客数がピークを迎える国はないからです。

唯一オーストラリアは2015年2月が5番目となっていますが、オーストラリアと日本は四季が真逆です。
なので、この時期はスキー目的の人の比率が高くなるはずなので、北海道や北陸地方へ訪れる人が多いと想像できます。
実際に先日会ったオーストラリア人も「京都に2日滞在した後は長野県に行ってスノーボード三昧の予定だよ」と言っていました。

ということで、都市部では2月に外国人の集客が上手くいかなかったとしても「商機を逃した…。」とガッカリする必要はまったくありません。
逆に今こそしっかり準備をして3月以降の成果に繋げていくことが重要なのです。

2月は国内需要も閑散期…。だからこそ準備に力を入れましょう!

また、国内需要を見ても2月は落ち込みやすいタイミングですね。
「ニッパチ(2月8月)の法則」などと呼ばれていますが、消費者が買い物や外食、旅行などを控えがちになるため、売上を上げにくい時期と言われています。

準備は十分な時間があってこそできるものです。
そこで、3月以降の売上アップに繋げて行くためにも、この期間にしっかり仕掛け作りや準備を行いましょう。

・外国語メニューの作成
・外国語ポップの作成
・Wi-Fi環境の整備
・旅行会社への営業
・新メニューやサービスの開発

など、できることはたくさんあります。
もちろん日本人集客の準備としてできることもたくさんありますよね。

ぜひ閑散期を上手く活用してビジネスの成功に繋げていただければと思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
私たちもデータと向き合って分析するまでは「春節は観光客数が多いはず」という先入観を少なからず持っていました。
ですが、メディアによる印象に左右されずにデータ(事実)に基づいた戦略を立てることがとても重要です。

「ニッパチ(2月8月)の法則」に当てはまる方は、2月の準備が3月以降の結果に影響すると言っても過言ではありません。
また、今はSNSの普及によりたった1人の投稿がキッカケで爆発的な人気となっているお店も少なくありません。
ぜひ入念な準備をすることでチャンスを掴んでいただければと思います。

なお、インバウンド市場の動向を意識した中長期的な経営サポートをご希望される方は弊社までお気軽にお問い合わせくださいませ。

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