地方観光が好きな国はどこ!?レンタカーとJRパスの利用率ランキング

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イロドリの小林(@hidekobayan)です。

あなたはこれまで海外旅行をした時にどんな移動手段を使ったことがありますか?

バスや電車、車やタクシーなど現地ならではの移動手段を体験した時ってすごくワクワクしますよね。

それでは日本へ旅行に来るインバウンドの方々はどうなのでしょうか?

日本は交通機関が整備されているので電車や飛行機などを使えばいろんな場所へ行くことができますし、道路も整備されているので車を使えばさらに選択肢は広がります。

郊外や地方でインバウンドビジネスにチャレンジするのであれば「行動範囲の広い国の人」がメインターゲットになりますよね。

そこで今回はそんな方々のために日本政府観光局(JNTO)から発表された2015年のデータを元に移動手段、それも「レンタカー」「電車」にスポットを当てて、データをランキング形式でご紹介したいと思います。

「日本でレンタカーや電車で長距離移動をしているのはどこの国の人でしょう?」と聞かれても意外とイメージが沸かない人も多いはず。

実際にデータを調べてみると国によって特徴がハッキリ分かれていて興味深い結果となりましたのでぜひ参考にしてみてください!

レンタカーをもっとも利用する国はどこ?

まずは訪日者数上位16カ国の2015年の国別レンタカー利用率ランキングを見て行きましょう。

2015年の国別レンタカー利用率

順位 利用率
1 香港 16.9%
2 韓国 7.5%
3 台湾 7.1%
4 カナダ 5.5%
5 フランス 5.2%
6 シンガポール 4.3%
7 オーストラリア 3.9%
8 中国 3.6%
9 タイ 3.2%
10 イギリス 3.1%
10 インドネシア 3.1%
12 アメリカ 2.7%
13 マレーシア 2.4%
14 フィリピン 2.1%
15 ドイツ 1.9%
16 ベトナム 1.5%

出典:日本政府観光局(JNTO)

香港がダントツの1位!

これを見て目を引くのは、やはり1位の香港です。
利用率はなんと2位の韓国に2倍以上の差をつけてダントツの1位となっています。

以前、香港向けのインバウンドビジネスを展開されている方は「香港は土地が狭いので日本でドライブしてみたいと思っている人は多い」と言っていましたが、データはそれを裏付ける形となりました。

<追記:2016年8月30日>
台湾にお住まいの読者さんから情報提供をいただきました。
香港の利用率の高さは日本と同様に「右ハンドル・左側通行である」ことの影響が挙げられるようです。
逆に台湾は「左ハンドル・右側通行」のため、「日本では運転をしたいけど、ハンドルと車線が怖い…」という声をよく聞くそうです。
ちなみに、2位の韓国も同様に「左ハンドル・右側通行」なので、この影響は大きそうですね。
—-追記終わり—-

日本人の私たちは「日本は狭くて小さな島国」という先入観を持ちがちですが、意外と世界の国々と比較すると大きいんですよね。

例えば日本列島をヨーロッパに当てはめてみると、最南端は先日まで大いに盛り上がったサッカーのEURO 2016で優勝したポルトガルから始まり、無敵艦隊ことスペイン、準優勝国のフランス、準決勝でフランスに敗れたドイツを越え、北海道がイブラヒモビッチを擁するスウェーデンまで余裕で届いてしまうほどの大きさがあるってご存知でしたか?笑

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つまり、多くの国から見ると日本は「都市部はもちろん、地方でも道路が整備されていてドライブが楽しめる国」なんですね。

また、香港はリピーターが多いという特徴もあります。
下記は2014年データの記事ですが、香港はもっともリピーターが多いこともあり地方のニーズは年々高まっています。
※2015年データでも香港はリピーターが80%を超えています。

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トップ3は東アジア勢が独占!

また、1位は香港、2位は韓国、3位は台湾とトップ3は東アジア勢が独占する形となりました。

香港や台湾では沖縄が旅行先として人気ですし、韓国では福岡が人気です。
沖縄ではレンタカーは必須と言っても過言ではないですし、九州を巡るのであればレンタカーがあった方が間違いなく便利になるため、彼らにとってレンタカーは日本旅行を楽しむためにも必要な移動手段だということが分かってきます。

ちなみに同じ東アジアでも中国は8位ですが、中国人の免許では日本で運転することはできないため、おそらくこれは日本在住の家族や友人にレンタカーを借りてもらった数値だと推測できます。

カナダ人、フランス人はレンタカーでの旅行がお好き!?

意外にも(?)カナダが4位、フランスが5位と、この2カ国が上位に入って来ました。

ちなみにカナダの隣接国であるアメリカは12位、フランスの隣接国のドイツは15位となっているので、この2カ国がレンタカーを利用しているのは何か理由があるのかもしれません。

残念ながらこの辺りの情報は掴めなかったため、何か情報をお持ちの方はぜひ教えていただけると嬉しいです。

2014年→2015年で利用率が伸びた国は?

続いては2014年から2015年でレンタカー利用の伸び率をランキングで見てみましょう。

2014年から2015年の国別レンタカー利用の伸率

順位 伸率
1 香港 3.3%
2 カナダ 3.2%
3 台湾 3.1%
4 韓国 2.1%
5 フランス 2.0%
6 オーストラリア 1.8%
7 フィリピン 1.5%
8 インドネシア 1.5%
8 ベトナム 1.5%
10 シンガポール 1.4%
11 イギリス 1.3%
12 マレーシア 1.2%
12 中国 1.2%
14 タイ 1.0%
15 アメリカ 0.8%
16 ドイツ -2.0%

出典:日本政府観光局(JNTO)

全体で見るとドイツ以外のすべての国で伸び率はプラスになっています。

伸び率でも香港が1位に!

また、利用率のようにダントツではありませんが、伸び率においても香港がトップとなりました。

香港では近年「くまモン」が大人気となるなど、九州地方を訪れる人も増えたため、それも利用率のアップに貢献していそうです。

東アジア圏の観光客に高まりつつあるレンタカーのニーズ

また、利用率では14位だったフィリピンと、16位だったベトナムも伸び率では7位となるなど、東南アジアでも徐々にレンタカーのニーズが高まって来ているのが分かります。

電車で遠出している国を知るともっと面白い!

何もレンタカーを借りないと地方へ行けない訳ではありません。

そうです。日本には世界に誇る便利な電車網があるじゃないですか!

ちなみに地方観光をする旅行者の特徴を挙げるとすれば、1つは香港や韓国、台湾のようにリピーター率が高いことが挙げられます。
そしてもう1つの特徴が「日本での滞在期間が長い」ことです。

特に欧米豪の国々では休暇を3週間くらい取ってゆっくり旅行するといった日本人からすると考えられない旅行スタイルが一般的です。

そして、そんな観光客が日本でフル活用しているのがJRグループ6社が共同で訪日外国人向けに提供しているJAPAN RAIL PASS(ジャパン・レール・パス)です。

JAPAN RAIL PASS(ジャパン・レール・パス)ってなに?

なんと、このパスを買えば期間中は南は九州から北は北海道までJRが乗り放題になるんです。

特急列車も乗れますし、新幹線も「のぞみ」と「みずほ」以外ならすべて乗ることができる最強のパスです。

気になる価格はというと、2016年3月時点だとこうなっています。

photo-k00173-02JAPAN RAIL PASS(ジャパン・レール・パス)の公式サイトより引用

おとなで普通車用なら7日間で29,110円なので新大阪⇔東京を往復してちょっと在来線で移動すれば、すでにこのパスを買った方がお得ということになります。

21日間も滞在する人からすれば6万円弱で日本全国津々浦々行きたい放題になるんだからスゴすぎます(笑)

「こんなお得なパスなら日本人の私でも欲しい!」と思った方も多いハズ…。

しかし、残念ながらこのパスを買えるのは外国人観光客か海外で永住権を持っていたり、海外に住んでいるor外国人と結婚をした日本人しか買うことができません。

う〜ん、残念です(笑)

JAPAN RAIL PASS(ジャパン・レール・パス)を買う人が多い国はどこ?

さて、それではJAPAN RAIL PASS(ジャパン・レール・パス)を買う人が多い国のランキングを見てみましょう。

ちなみにこのデータは2014年まではなかったものなので、2015年のデータのみのご紹介となります。

2015年の国別JRパスの利用率

順位 利用率
1 フランス 48.9%
2 オーストラリア 43.6%
3 イギリス 42.7%
4 ドイツ 39.1%
5 カナダ 37.7%
6 アメリカ 33.1%
7 インドネシア 23.6%
8 シンガポール 23.3%
9 フィリピン 20.1%
10 タイ 17.9%
11 マレーシア 14.6%
12 ベトナム 12.0%
13 韓国 11.9%
14 香港 10.0%
15 台湾 9.9%
16 中国 4.3%

出典:日本政府観光局(JNTO)

フランス人はもっとも長距離移動が好きな観光客?

レンタカーの利用率で5位に入ったフランスがジャパン・レール・パスの利用率ではトップとなりました。

もしかするとフランス人観光客は電車で地方へ行き、さらにレンタカーを借りて旅をする長距離旅行の達人なのかもしれません。

もし仮にそうだとすると地方ではフランス語対応が必要になる場所が増えるのかもしれませんね。

ちなみに私は2014年に日本を旅行中の男性2人組のフランス人観光客と仲良くなりました。
話を聞くと彼らはレンタカーこそ利用していなかったものの、ジャパン・レール・パスを使って本州を縦横無尽に移動していました。

東京→大阪→東京→福岡→東京→大阪→東京

みたいな日本人では考えられないような無駄な動きをしていましたからね(笑)

しかし、彼らの旅行期間は2週間もあったので翌日の予定も決めずにジャパン・レール・パスを使って、その時々で行きたいと思った場所へ行くというスタイルで観光を楽しんでいました。

いや〜、一度で良いからそんな旅行をしてみたいものですね。

ランキングは見事に欧米豪→東南アジア→東アジアの順に

ランキングを見てすぐこれに気付いた方はさすがです。

そうです。
実はランキングを見ると1位〜6位が欧米豪、7位〜12位が東南アジア、13位〜16位が東アジアと綺麗に分かれているのです。

これだけハッキリと分かれるとは思ってなかったので驚きました。

こうやって移動手段を見ると地域ごとに旅行スタイルがまったく違うのがよく分かりますね。

アジア人にはエリアパスが人気

<追記:2016年8月30日>
こちらも台湾にお住まいの読者さんから素晴らしいご指摘をいただきましたので追記いたします。

「日本列島を時間を掛けて旅する」という点ではJRパスを利用する欧米豪の観光客が目立ちますが、「各エリアで限られた時間の中で地方を旅する」という点ではアジア人の比率が高まるようです。

エリアごとに見ると、北海道や四国、九州など各地方ごとのレールパスも用意されています。

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日本政府観光局(JNTO)からはJRパスの購入率データしか発表されていないのですが、各エリアごとのデータを調べて行くとアジア人の利用者が多いのが分かります。
※少し古いものもありますが。

<北海道のレースパス(平成27年)>
中国 26%、⾹港 23%、台湾 17%、韓国 13%、タイ 11%、シンガポール 3%、マレーシア 2%といったアジア圏が全体の 95%を占めたようです。

<四国のレールパス(平成23年)>
台湾54%、韓国15%、香港15%、中国8%の順となっています。
※平成23年4月1日〜10日間 計40枚のデータ

<九州のレールパス>
九州のデータについては下記の記事に記載されていました。

JR九州、特急列車乗り放題のレールパスが韓国、中国の乗客中心に好調 | 旅行業界 最新情報 トラベルビジョン
韓国が19.2%増の4597枚、中国が105.0%増の822枚、香港が51.1%増の198枚、台湾が68.4%増の96枚、シンガポールが234.5%増の97枚、アメリカが43.9%増の82枚、その他が31.5%増の238枚となっている。

また、細かい点を挙げればJRだけでなくここに地下鉄や私鉄も絡んで来ますね。

例えば大阪であれば「KANSAI THRU PASS」や今なら「KANSAI ONE PASS」もあります。

この辺りの総合的なデータを踏まえながら「自分のエリアにはどの国の人が来る可能性が高いのか?」を知ることが重要になるということですね。
—-追記終わり—-

インバウンドビジネスは郊外や地方でこそ夢がある

私が地方出身者だからということもあり、インバウンド市場は都市部はもちろんですが郊外や地方こそ魅力的な市場だと思っています。

今後はさらに郊外や地方にもインバウンド波が広がって行くと思いますが、そうは言っても彼らにお店やサービスの存在を知ってもらったり、来店してもらうのは簡単なことではありません。

また、インバウンド業界のトレンドの変化はとてつもなく早いため、PRにしても、受入体制作りにしても、無駄な時間とお金は掛けている暇はありません。

そこで大切なのが彼らの習慣や行動パターン、宗教観や言語など様々なことを把握しておくことです。

そして、今回ご紹介した「移動手段の傾向」もその1つです。

例えば関西では瀬戸内海に浮かぶ淡路島という島があります。
この島には綺麗な海もあれば美味しい海の幸や野菜もあり、その他にも魅力的なコンテンツが山ほどあります。

しかし、いくらコンテンツが良くても淡路島には電車で行くことができません。
そのため、仮に淡路島でインバウンドの観光客を取り込みたいのであればレンタカー利用率の高い国に絞った方が成功の可能性は高くなります。

他にも、例えば東京⇔大阪のゴールデンルート以外の場所だとしてもJRが通っていればジャパン・レール・パスの利用率の高い国に絞れば成功の可能性は高まることになります。

話は変わりますが私の出身地である長野県にも最近はインバウンドの波が押し寄せています。

高校時代までは町中で見かける外国人と言えば出稼ぎ労働者の方が中心で、観光客と言えばたまに見かけるバックパッカーの方くらいでした。

それが今では一般の外国人観光客もたくさん見かけるようになり、最近松本市でオシャレなゲストハウスをオープンした高校時代の先輩に様子を聞くと「外国人ゲストのほとんどは台湾人だね。でも最近はタイ人も増えて来てるよ!」という情報を教えてくれました。

私は今では遠く関西に住んで仕事をしている身ですが、やはり自分の地元にいろんな人が来てくれるのは嬉しくて仕方がありません。

ましてや遠く海を越えて地元へやって来てくれるなんて感動モノです。

きっと今後こういった現象が日本全国各地でさらに起こるはずです。

インバウンドは「爆買い」という言葉が象徴するように消費額ばかりが注目されがちですが、本質は日本の歴史や文化、自然といった為替や政治に左右されない魅力を知ってもらう、体験してもらうことにあるはずです。

その視点から見た時に、郊外や地方にはそこでしか体験できないコトがたくさんあります。

その魅力を彼らに分かりやすいように伝えることができれば、きっと花開く日が来るはずです。

まとめ

今回は外国人観光客の移動手段にスポットを当て、その中でも「レンタカー」と「ジャパン・レール・パス」に絞ってデータをランキング形式でご紹介いたしました。

今回のポイントをまとめますと、

・レンタカーの利用率は香港がダントツの1位
・レンタカーの利用率は香港がダントツの1位
・レンタカー利用率のトップ3は香港、韓国、台湾と東アジア勢が独占
・東南アジアの観光客からもレンタカーニーズが高まって来ている
・フランス人は長距離移動好き?
・欧米豪の観光客は滞在日数が長くJRパスを活用するので行動範囲が広い傾向にある
・アジア人は滞在日数が短い分、各エリアで地方観光する傾向にある

となります。

移動手段1つとっても国によってこれだけの違いがあるのは本当に面白いですよね。

ただし、レンタカーに関しては外国人観光客による事故件数も増えているため、ここは今後の課題の1つになるでしょう。
そんな中、沖縄ではすでに「外国の方が運転しています」のステッカーを作製するなど、事故防止策を打ち始めています。

今後も日本の交通ルールの事前周知など対策が必要が必要になると同時に、私たちも運転に慣れない外国人観光客が運転している可能性を踏まえてより安全運転を心掛ける必要がありそうです。

本データが郊外や地方でインバウンドビジネスにチャレンジされる方の参考になれば嬉しいです。

なお、訪日外国人数の上位16カ国についての様々なデータをこちらで紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

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