イロドリの小林です。
このたび日本政府観光局(JNTO)から2016年10月の訪日外国人数についての発表がありましたので、その中から抑えておきたいデータをご紹介したいと思います。
ついに累計2000万人を突破！ 単月では過去2位を記録
10月単月では前年同月比16.8％増の213万6千人となり、1月からの累計はついに2000万人を突破しました。
累計の詳細は後ほどご説明します。
また、10月として過去最高を記録したのと同時に、2016年7月に単月過去最高記録となった229万7千人に次ぐ2番目の数字となりました。
日本政府観光局(JNTO)はこの増加要因を、アジア圏の国慶節や学校休暇等に加え、クルーズの寄港増加や航空路線の拡大・増便、日本国内における国際会議・イベント開催及び、これまでの継続的な訪日旅行プロモーションによる効果が増加につながったとしています。
各国の昨年同月の訪日外国人数との比較
それでは続いては国別での昨年同月（2015年10月）との比較を見て行きましょう。
総数（薄い赤色の箇所の数字）では前年比16.8%増となりました。
そして中でも注目したいのが昨年同月と比較して伸び率の変化が大きい国（青色の箇所の数字）です。
フィリピンが3万6,700人(前年比42.9％増)と昨年と比べて40％以上の伸びとなった唯一の国でした。
また、それ以外にもカナダが2万9,700人(前年比35.6％増)、インドネシアが2万3,300人(前年比39.1％増)、スペインが1万1,000人(前年比31.2％増)と30％以上の伸びを記録しました。
そして国別では、カナダとドイツが単月として過去最高を記録した他、ロシアを除く17ヶ国で10月としての過去最高を記録しました。
なお、国別訪日外国人数の内訳は以下の通りです。
2016年1月〜10月の訪日外国人数は初の2000万人超え
続いては2016年1月〜10月の合計訪日外国人数を見てみましょう。
下記は2015年同期間と比較したデータとなります。
総数（薄い赤色の箇所の数字）では前年比23.3%増の2011万3千人と、初めて2000万人を突破しました。
国別で見るとマレーシアが28万6,500人（前年比32.8%増）と30％以上の伸びとなった唯一の国でした。
また、1月からの累計では韓国(416万9,000人)、米国(103万3,900人)、フィリピン(27万6,500人)、フランス(22万500人)、インドネシア(20万8,200人)、ベトナム(20万2,600人)、インド(10万4,000人)、スペイン(7万9,900人)の8ヶ国が9月までに昨年の年計を超えた中国に引き続き、年間の過去最高を記録しました。
まとめ
2016年10月。
日本政府が2020年での実現を目標としていた年間の訪日外国人数2000万人という数字をなんと4年も前倒し、かつ10月時点で達成してしまいました。
このままのペースで行けば2016年の着地は2400万人超えも十分に考えられます。
そうなるといよいよ次に見据えるべきは2020年・4000万人、2030年・6000万人という新たに掲げられた目標ですね。
今はまだ「さすがに4000万人とか6000万人は無理でしょ〜」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
でも考えてみてください。仮に2016年が2400万人だとすると、2010年は861万人だった訪日外国人数がたった6年で2.7倍にも増えたことになるんです。当時は「日本に海外から2000万人もの人たちが来るわけがない」と思っていた人がほとんどでしょう。
それに比べれば4000万人は1.6倍、6000万人は2.5倍で達成できてしまうんです。
とは言え、それはもちろん簡単なことではないでしょう。しかし、状況は6年前とは明らかに違います。
なぜなら遠く海を越えて日本へやって来てくれる人たちのおかげで私たち日本人自身が日本が持つ魅力や歴史、文化を改めて認識することができました。それと同時にたくさんの課題があることも認識できました。
あとは私たち一人ひとりが「おもてなしの心」を持って目の前の課題に取り組めば、おのずとゴールテープを切る日が来るのではないかと思います。
日本の観光立国への道のりはまだまだ始まったばかりです。これからもインバウンドだけに限らず日本の観光業界を一緒に盛り上げていきましょう！
また、各月の訪日外国人数データはこちらにまとめておりますのでぜひご活用ください。
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