2017年3月の訪日外国人数は前年同月比9.8%増の220万6千人! ところが中国と台湾の伸びに懸念も?

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イロドリの小林です。

このたび日本政府観光局(JNTO)から2017年3月の訪日外国人数についての発表がありましたので、その中から抑えておきたいデータをご紹介したいと思います。

前年同月比9.8%増の220万6千人! 3月としての過去最高を記録!

1、2月と200万人超えが続いてきましたが、3月も200万人を超えて前年同月比7.6%増の220万6千人となりました。

これはもちろん3月単月としての過去最高であると同時に、これまでの中で3番目に多い月でもあります。
※1位は2016年7月、2位は2017年1月

また、昨年はイースター休暇が3月末でしたが今年は4月となったため欧米豪の伸びが鈍化した中での記録である点にも注目です。

日本政府観光局(JNTO)の発表によると、航空路線の新規就航・増便、クルーズ船寄港数の増加、これまでの継続的な訪日旅行プロモーションの効果などが訪日需要を後押しし、単月としてはこれまでの中で3番目に多い人数となったとしています。

各国の昨年同月の訪日外国人数との比較

それでは続いては国別での昨年同月(2016年3月)との比較を見て行きましょう。

総数(薄い緑色の箇所の数字)では前年比9.8%増となりました。

そして中でも注目したいのが昨年同月と比較して伸び率の変化が大きい国(青色の箇所の数字)です。

韓国が48万8400人(前年比30.6%増)、インドネシアが3万6000人(前年比34.5%増)、ベトナムが3万0600人(前年比31.8%増)、ロシアが7100人(前年比43.9%増)と昨年と比べて30%以上の伸びとなりました。

とくにロシアはこれまでマイナス成長も目立っていましたが、ここへ来て突然40%以上も伸びました。
日本政府観光局(JNTO)はこの要因を1月よりビザ発給が緩和されたこと、昨年11月末に決定されたS7航空の航空運賃の賃下げが1月より開始されたこととしています。

また、伸び率がマイナスとなった国(赤色の箇所の数字)にも注目です。

オーストラリアが4万人(前年比4.2%減)、フィリピンが3万4900人(前年比7.0%減)、イギリスが3万1400人(前年比9.6%減)、スペインが6300人(前年比27.6%減)と4ヶ国がマイナスとなりました。

マイナス要因としては先ほども挙げた通り、昨年は3月だったイースター休暇が4月に変更となったことが大きな理由と言えます。
逆に言えば4月は訪日外国人数が大きく伸びる可能性を秘めているという見方をすることもできるでしょう。

さらにマイナスにはなっていませんが、上位4カ国の中で韓国を除く中国が50万9000人(前年比2.2%増)、台湾が33万9900人(前年比3.5%増)、香港が16万4500人(前年比2.2%増)と伸び率が低いのが気になります。

香港は欧米豪と同じくイースター休暇の影響が大きいことが予想されるので、気になるのは中国と台湾です。

日本政府観光局(JNTO)の考察を見ると、中国は欧米豪向けツアーの価格が下がった影響で日本向けツアーとの価格差が縮まり、競争優位性が弱まったことが一因としています。

そして台湾では復興航空という台湾の航空会社の解散や航空会社各社の運航機材小型化等による航空座席供給量の減少傾向が継続していることも一因であるとしています。

この2ヶ国が4月はどのような数字になっているか注意深くチェックしていきましょう。

また、国別訪日外国人数の内訳は以下の通りです。

2017年1月~3月の訪日外国人数

続いては2017年1月~3月の合計訪日外国人数を見てみましょう。
下記は2016年同期間と比較したデータとなります。

総数(薄い緑色の箇所の数字)では前年比13.6%増の653万7200人となりました。

国別で見るとインドネシアが7万6400人(前年比45.6%増)、ベトナムが7万4200人(前年比33.4%増)と30%以上の伸率となっています。

また、イギリスが7万1200人(前年比1.7%減)、スペインが1万3500人(前年比8.4%減)となっており、4月以降の動向に注目が集まります。

2017年4月の訪日外国人数予想

日本政府観光局(JNTO)は2017年4月について、日本の広い地域で桜が見頃を迎え、外国人旅行者にも人気の高い訪日旅行シーズンであるため、イースターなど各市場の休暇に合わせた訪日需要の高まりが期待されるとしています。

まとめ

2017年3月の訪日外国人数は1、2月に引き続き200万人を超え、前年同月比9.8%増の220万6千人となりました。

また、1月〜2月の累計では653万7200人となり、すでに650万人を突破しています。

今回のポイントを改めてまとめますと、

・2017年はイースター休暇が4月になったものの200万人超えを達成
・ただし、中国、台湾の伸び率に不安材料もあるため4月の数字に注目
・これまで増加していなかったロシアが40%以上の伸びを記録

の3つがあげられます。

さて、4月は日本でもっとも影響力を持つ観光コンテンツのひとつとなった「桜」の時期ですので、どれほど多くの人たちが日本へ訪れているのかとても楽しみですね。

各月の訪日外国人数データはこちらにまとめておりますのでぜひご活用ください。

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