イロドリの小林です。
このたび日本政府観光局(JNTO)から2017年4月の訪日外国人数についての発表がありましたので、その中から抑えておきたいデータをご紹介したいと思います。
初の単月250万人を突破! 前年同月比23.9%増の257万9千人!
2017年4月の訪日外国人数は前年同月比23.9%増の257万9千人となり、ついに単月250万人を突破しました!
もちろん4月としても、単月としても過去最高記録となります。
ちなみに単月で初めて200万人を突破したのは2016年3月のことでした。
それから1年1ヶ月、ついに単月250万人を突破する日がやってきました。
日本政府観光局(JNTO)による増加要因の分析は以下の通りです。
航空座席供給量の増加などを受けた韓国市場の伸びが訪日旅行者数全体を牽引。
また、昨年3月末から今年は4月となったイースター休暇の他、清明節やソンクラン(タイ正月)、学校休暇など各市場の休暇や祝日が訪日需要の増加に貢献した。
さらに、桜をはじめ日本の春の魅力が浸透してきていることも、訪日意欲の喚起に繋がった。
また、継続的な訪日旅行プロモーションの効果や、航空路線の拡大、クルーズ船寄港数の増加も、引き続き訪日旅行者数の増加を後押ししている。
各国の昨年同月の訪日外国人数との比較
それでは続いては国別での昨年同月(2016年4月)との比較を見て行きましょう。
総数(薄い緑色の箇所の数字)では前年比23.9%増となりました。
そして、いつもであればこの中でも昨年同月と比較して伸び率の変化が大きい国(青色の箇所の数字)を紹介していくところのですが……、なんと20カ国中10ヶ国が30%以上の伸びを記録するという過去にもあまり例を見ない状況となりました。
その中でもとくに目を引くのは韓国が前年比56.8%増、香港が前年比64.6%増と訪日者数が上位であるにも関わらず驚異的な伸びを記録していることです。
ところが明るい材料ばかりというわけでもありません。
気になるのはマイナスにこそなっていないものの、中国が前年比2.7%増、台湾が前年比7.6%増に留まっているという点です。
日本政府観光局(JNTO)の考察を見ると、中国に関しては詳しい原因については言及されていませんでした。
台湾については前年の復興(トランスアジア)航空の解散やVエアの撤退などを受け、引き続き座席供給量が前年を下回っており、訪日者数を抑制する一因となったとしています。
後ほど1月〜4月通算の数値もご紹介しますが、今後の動向に注目です。
ちなみに市場別では、13市場(台湾・香港・タイ・インドネシア・フィリピン・ベトナム・インド・米国・カナダ・英国・フランス・ドイツ・ロシア)が単月として過去最高を記録しました。
さらに、他7市場(韓国・中国・シンガポール・マレーシア・豪州・イタリア・スペイン)が4月として過去最高となっています。
また、国別訪日外国人数の内訳は以下の通りです。
2017年1月~4月の訪日外国人数
続いては2017年1月~4月の合計訪日外国人数を見てみましょう。
下記は2016年同期間と比較したデータとなります。
総数(薄い緑色の箇所の数字)では前年比16.4%増の911万6000人となり、すでに1,000万人に迫っています。
国別で見ると韓国が226万8200人(前年比30.8%増)、インドネシアが12万1700人(前年比45.5%増)と30%以上の伸率となっています。
2017年は今のところ韓国が中国を抑えてトップとなっており、5月以降の動向が気になるところです。
その中国は前年比9.6%増、台湾は前年比4.7%増と微増となっています。
まとめ
2017年4月の訪日外国人数はついに単月で250万人を突破しました!
実は当メディアが訪日外国人数の速報値を発信しはじめたのが2015年3月です。
その時の記事を見返してみると「単月で初めて150万人を超えた」という月でもありました。
それが約2年で単月で100万人も増えたということになります。
そう考えるとインバウンド市場は急速に拡大しているのが分かりますね。
さて、今回のポイントを改めてまとめますと、
・初めて単月で250万人超えを達成
・20カ国中10ヶ国が前年比30%増
・ただし、中国と台湾は引き続き伸び悩む
・1月〜4月の通算では韓国が中国を抑えてトップ
の4つがあげられます。
さて、例年の傾向で言えば5月は訪日者数が落ち着くタイミングでもあります。
逆にその状況でどれくらいの数字になるのか楽しみです。
各月の訪日外国人数データはこちらにまとめておりますのでぜひご活用ください。
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