イロドリの小林です。
このたび日本政府観光局(JNTO)から2017年9月の訪日外国人数についての発表がありましたので、その中から抑えておきたいデータをご紹介したいと思います。
前年同月比18.9%増の228万人を記録!
2017年9月の訪日外国人数は前年同月比18.9%増の228万人となり、9月として過去最高記録となりました。
日本政府観光局(JNTO)による増加要因の分析は以下の通りです。
東アジア市場においては、昨年9月にあった祝日が10月に動いたことにより旅行の機会が減少したものの、航空路線の拡充や訪日クルーズの増加が後押しし、訪日外客数全体の伸びを牽引した。
また、秋季の需要獲得に向けて各市場で実施した訪日旅行プロモーションの効果も、訪日意欲の喚起に貢献した。
各国の昨年同月の訪日外国人数との比較
それでは続いては国別での昨年同月(2016年9月)との比較を見て行きましょう。
総数(薄い緑色の箇所の数字)では前年比18.9%増となりました。
そして中でも注目したいのが昨年同月と比較して伸び率の変化が大きい国(青色の箇所の数字)です。
ベトナムが2万5400人(前年比31.9%増)、ロシアが6500人(前年比44.9%増)と、30%以上の伸び率となっています。
また、わずかに30%台に届かなかったものの、中国と韓国、香港の上位組が20%台後半の伸び率となっています。
中国は7月まで伸び率が停滞気味でしたが、8月から20%台の伸び率が続いています。
この要因は今年5月に実施されたビザ発給要件の緩和だと見られていましたが、その効果が9月の数字でも証明された形となりました。
ただ、中国では9月に日本への団体旅行を制限する動きが見られるなど、今後の動向が不安視されている面もあります。
もしかすると11月頃からこの影響が出てくるのかもしれません。
なお、全体を見てみると、20市場すべてで9月としての過去最高を記録しています。
国別訪日外国人数の内訳は以下の通りです。
2017年1月~9月の訪日外国人数
続いては2017年1月~9月の合計訪日外国人数を見てみましょう。
下記は2016年同期間と比較したデータとなります。
総数(薄い緑色の箇所の数字)では前年比17.9%増の2119万6400人となっており、史上最速で累計2000万人を突破しました。
ちなみにこれまでの最速は昨年の10月でした。
また、国別で見ると韓国が521万7700人(前年比40.3%増)、ベトナムが23万1900人(前年比30.4%増)、インドネシアが24万4300人(前年比32.0%増)、ロシアが5万4400人(前年比39.6%増)と30%以上の伸率となっています。
まとめ
2017年9月の訪日外国人数データが発表されました。
今回のポイントを改めてまとめますと、
・史上最速で累計2000万人を突破
・中国はビザ発給要件の緩和の効果が続く
・ただし中国は訪日旅行の制限措置の影響が今後の懸念点
などが挙げられます。
過去のデータを見ると9月は10月を前に一時的に訪日外国人数が落ち着く月ですが、今年も例年通りとなりました。
そうは言っても単月200万人を超えています。
昨年は200万人を超えた月は6回しかありませんでしたが、今年は1月から単月200万人を切った月は1度もないことを考えるとインバウンド市場の勢いがよく分かります。
この数字が10月以降どこまで伸びるのか、今から楽しみですね!
各月の訪日外国人数データはこちらにまとめておりますのでぜひご活用ください。
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