イロドリの小林です。
このたび日本政府観光局(JNTO)から2017年10月の訪日外国人数についての発表がありましたので、その中から抑えておきたいデータをご紹介したいと思います。
昨年を46万人近く上回る前年同月比21.5%増の259万人5千人を記録!
2017年10月の訪日外国人数は前年同月比21.5%増の259万5千人となり、10月として過去最高記録となりました。
過去のデータを見ると10月は1〜3番目に訪日外国人数が多い月でしたが、今年も7月の268万人に続いて2番目に多い月となりました。
日本政府観光局(JNTO)による増加要因の分析は以下の通りです。
東アジア市場においては、昨年9月にあった祝日が10月に動き、例年より長い連休となったことで訪日需要が高まった。
また、航空路線の拡充や訪日クルーズの増加、秋季の需要獲得に向けて各市場で実施した訪日旅行プロモーションの効果も訪日意欲を喚起し、訪日外客数全体としては堅調に推移した。
各国の昨年同月の訪日外国人数との比較
それでは続いては国別での昨年同月(2016年10月)との比較を見て行きましょう。
総数(薄い緑色の箇所の数字)では前年比21.5%増となりました。
そして中でも注目したいのが昨年同月と比較して伸び率の変化が大きい国(青色の箇所の数字)です。
中国が66万3800人(前年比31.1%増)、韓国が62万900人(前年比38.1%増)と、ベトナムが3万2500人(前年比31.6%増)、ロシアが9300人(前年比43.9%増)と30%以上の伸び率となっています。
とくに中国は今年5月に実施されたビザ発給要件の緩和による影響で、訪日者数が8月から増加傾向にありましたが、10月はさらにその効果が出たことが分かります。
とは言え、中国では9月に日本への団体旅行を制限する動きが見られるなど、今後の動向が不安視されている面もありますので、11月以降の数字に注視が必要です。
また、伸び率がマイナスの国(赤色の箇所の数字)もありましたが、カナダが2万9400人(前年比1.1%減)、ドイツが2万2100人(前年比3.4%減)と伸び率の減少は一桁台に留まっています。
なお、市場別に見るとロシアが単月として過去最高を記録したほか、カナダ、ドイツを除く17市場が10月としての過去最高を記録しました。
さらに、1月からの累計では香港(185万1000人)、インドネシア(27万1000人)、ベトナム(26万4000人)の 3市場が昨年の年計を超え、過去最高を更新しています。
国別訪日外国人数の内訳は以下の通りです。
2017年1月~10月の訪日外国人数
続いては2017年1月~10月の合計訪日外国人数を見てみましょう。
下記は2016年同期間と比較したデータとなります。
総数(薄い緑色の箇所の数字)では前年比18.3%増の2379万1500人となっており、昨年の2403万9000人が目前に迫っています。
ちなみに、国土交通相のからの発表によると、11月4日時点でこの数字は突破されていることも明らかになっています。
年間訪日客数最高に…昨年の2404万人超える:読売新聞
国別で見ると韓国が583万8600人(前年比40.0%増)、ロシアが6万3700人(前年比40.2%増)と40%以上の伸び率となっており、続いてベトナムが26万4400人(前年比30.5%増)、インドネシアが27万1400人(前年比30.3%増)と30%以上の伸率となっています。
まとめ
2017年10月の訪日外国人数データが発表されました。
今回のポイントを改めてまとめますと、
・10月は7月に次ぐ2番目に多い月となった
・中国はビザ発給要件の緩和の効果が顕著に表れている
・11月には昨年の訪日外国人数を上回ることが確実
などが挙げられます。
11月は昨年の数字を上回った上で、どこまで伸びてくるのでしょうか。
また、早いもので2017年も残すところ11月と12月の2ヶ月だけとなりました。
今年も良い一年にできるよう、最後のラストスパートを共に頑張って行きましょう!
各月の訪日外国人数データはこちらにまとめておりますのでぜひご活用ください。
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