こんにちは。イロドリの福島(@maxafuku)です。
連日外国人観光客関連のニュースを見ない日はないくらい、日本全体がインバウンドで盛り上がってますね。
あなたが住む街でも以前よりも外国人が増えたと実感されている方が多いのではないでしょうか?
中国人観光客による「爆買い」がたびたび話題になりますが、あなたは中国人観光客は誰と一緒に日本に来ていることが多いのか知っていますか?
実は中国をはじめ滞在中の消費額が高い国の旅行形態にはある共通点があるのです。
この共通点を知ることで、あなたのお店や施設に外国人を集客する際にターゲットを国籍だけではなく、さらに具体的に絞り込むことが出来るようになります。
ターゲットを出来るだけ具体的にすることで、やるべき事もハッキリするので外国人観光客の細かい特徴を知ることは非常に重要です。
では早速その共通点を探してみましょう。
政府観光局(JNTO)より発表されている2014年度のデータを元に各ランキングを作ってみました。
家族・親族と旅行に来ている割合が多い国TOP8
1位 台湾 48.1%
2位 マレーシア 46.6%
3位 中国 46.0%
4位 フィリピン 44.4%
5位 香港 43.2%
6位 タイ 41.4%
7位 インドネシア 39.0%
8位 シンガポール 36.8%
こちらのランキングはアジアの国々が独占し、欧米の国は1つもなしという驚くべき結果になりました。
アジアの国々から来ているおよそ2人に1人は家族や親族と一緒に日本を訪れているということです。
そしてこのランキングですが、下記でご紹介した「1泊あたりの消費額ランキング」の上位にランクインしている国と比べてみると順位に変動はあるものの顔ぶれはほとんど同じでした。
つまり消費額が高い国の多くの人は家族や親族と一緒に日本を訪れているという共通点があると言えます。
言い換えると家族や親族と旅行に来ている外国人観光客は消費額が高い傾向にあるということです。
家族や親族と一緒に旅行で来ていると子供のものを買ったり、親戚のものを買ったりと購入する物品数自体が増えるのでそれが全体の消費額を押し上げているかも知れません。
ここは抑えておきたいポイントですね。
夫婦・パートナーと旅行に来ている割合が多い国TOP8
1位 イギリス 42.0%
2位 オーストラリア 36.6%
3位 フランス 34.1%
4位 アメリカ 27.1%
5位 カナダ 27.1%
6位 香港 26.7%
7位 シンガポール 25.2%
8位 ドイツ 25.1%
変わって夫婦・パートナーと旅行に来ている割合が多い国ランキングの上位は欧米の国で占められました。
欧米の国の人のおよそ3人に1人は夫婦やパートナーと旅行に来ているという結果になりました。
そしてアジアからは香港とシンガポールというGDPの高い国がランクインしました。
香港とシンガポールは下記でもご紹介した通り、訪日する人の割合が非常に多い国です。
香港とシンガポールは「家族・親族と旅行」のランキングにもランクインしていますが、経済的に発展し余裕が出来てくると旅行にも複数回行くようになるため、夫婦やパートナーとも来日するようになると予想します。
1人で旅行に来ている割合が多い国TOP8
1位 ドイツ 39.8%
2位 アメリカ 31.8%
3位 イギリス 28.7%
4位 カナダ 26.6%
5位 フランス 25.9%
6位 ベトナム 21.3%
7位 オーストラリア 18.9%
8位 韓国 16.6%
続いて一人旅。こちらも欧米の国が上位は独占しています。
「夫婦・パートナーと旅行」のランキングでも上位は欧米の国でしたが、どうやら経済的に発展していくとともに家族や親族との旅行の割合が減り、2人や1人で旅をする人数が増えていく傾向にあるようです。
ベトナムだけが例外的
上の3つのランキングを見て「あれ!?ベトナムは・・・?」と思った方は立派なマーケッターです。
ベトナムは政府観光局(JNTO)発表の2014年のデータによると、滞在中の消費額が中国を上回って1位なのです。
そんなベトナム人旅行者の同行者の割合は以下の通りとなっています。
自分ひとり 21.3%
夫婦・パートナー 15.2%
家族・親族 15.7%
職場の同僚 22.5%
友人 25.3%
他のアジアの国は全て「家族・親族と旅行に来た」と回答している人の割合が最も多いのですが、ベトナムはなんと友人と一緒に日本に来ている人が最も多いという結果です。
「家族・親族と旅行」と「1人で旅行」のランキングでそれぞれ考察を加えましたが、どちらもベトナムだけがその考察に当てはまらず例外的な存在です。
ベトナムは滞在中の消費額も高いのですが、「家族・親族と旅行に来た」と回答した人はわずか15.7%で2014年訪日者数上位16カ国の中でなんと最下位なのです。
「消費額が高い国の多くの人が家族や親族と旅行に来ている」と書きましたがベトナムだけ例外でこれに当てはまりません。
また「1人で旅行」のランキングでも経済的に発展している欧米の先進国がランクインしている中、ベトナムがアジア最上位の6位にランクインしています。
実は他の様々なデータを調べている中でもベトナムだけ謎な部分が多いです。
この謎については近々ベトナム人に直接インタビューする企画を考えていますのでそこでなんとかクリアにしたいと考えています。ご期待下さい。
<追記:2016年1月5日>
大阪在住のベトナム人ダオトォンミンチーさんにインタビューしてきました!
まとめ
・アジアの国々からは家族や親族と共に日本を訪れている旅行者が多い。
・家族や親族と旅行に来ている外国人観光客は消費額が高い傾向にあり、消費額が高い国の共通点となっている。
・欧米の国々の方は夫婦やパートナー、もしくは1人で日本を訪れる人の割合が高い。
・ベトナムだけがアジアの国々の中で例外的な存在で、家族や親族と来ている人の割合は非常に低く、1人で日本に来ている割合はアジアの中では最も高い。
いかがでしたでしょうか?同行者と消費額の関係性があり、とても面白い分析結果になりましたが、ベトナムだけは謎が残る内容となりました。
ベトナムの謎は今後なんとかして解明、解析していきたいと思います。
ぜひこれらの特徴もターゲットを絞る際の1つの指標として見て頂くとよりターゲット像が具体的になり、色々な施策が実行しやすくなります。
弊社ではターゲット選定からお手伝いをさせて頂いておりますのでお気軽にお問い合わせください。
また、2014年の訪日外国人数の上位16カ国についての様々なデータをこちらで紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
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