イロドリの小林です。
前回の見やすくて注文しやすい飲食店の外国語メニュー作成の6つのポイントで紹介した「外国人観光客が日本に来て困ったこと」を再度見てみると、2位にWi-Fi環境についての不満があります。
おもてなし「ニッポンのココが残念」 外国人100人に聞く:日本経済新聞
1位 外国語サービスが少ない
2位 無料Wi−Fiの整備が遅れている
3位 飲食店の食券システムがわからない
4位 飲食店で食べ方を教えてくれない
5位 現金しか使えない店が多い
以前はダントツの一位だったので少しずつ改善されて来ましたが、まだまだ外国人観光客の方々にとって十分に整備されているとは言えません。
「ウチの店はWi-Fi設置してるから大丈夫だから関係なし」と思っているそこのあなた!
もしかするとあなたのお店のWi-Fiは外国人の方が使うことができないかもしれませんので、今すぐチェックしてみてください。
「Wi-Fiを設置してるのに使えない」ってどういうこと?
では、外国人の方が利用できないWi-Fiの判別方法をご紹介します。
あなたのお店の入口にこんなシールは貼られていないでしょうか?
こちらのお店では3つの携帯電話会社のWi-Fiスポットをコンプリートされています。
もし、このシールが貼られていてこれ以外にお客様が接続できるインターネット回線が無いようであれば、外国人の方はあなたのお店でWi-Fiに接続することができないことになります。
「え!?営業マンからこれでWi-Fiが使えるようになりますよ!と言われて導入したのになぜ?」と思わるかもしれません。
実はこれは「docomo(やauやSoftBank)の携帯を使っている人なら接続できるWi-Fiですよ」という意味なのです。
ということは外国人観光客の方々はまずdocomoやau、SoftBankの携帯は持っていないので、誰も接続できないということになってしまいます。
また、外国人観光客だけでなく、日本人でも例えばdocomoの携帯を使っている人はSoftBank Wi-Fiに接続することができません。
この状態では「Wi-Fiを設置できているから大丈夫」とはとても言えないのです。
そして、各携帯電話会社のWi-Fiスポットは現在これだけ設置されています。
docomo・・・15万件以上
au・・・20万件以上
SoftBank・・・46万件以上
※2015年2月時点での各社ホームページでの公開情報より
要は80万軒以上ものお店や施設が存在することになります。
そこで、弊社では外国人観光客の集客をお考えの方には今すぐ「誰でも」「すぐに」使えるWi-Fiを設置することをオススメしています!
海外ではお店でWi-Fiが使えるのは当たり前!?
ご存知の方もいると思いますが、海外ではWi-Fi設置がとても進んでいる国が多く、飲食店やカフェに入ると当たり前のようにWi-Fiに接続することができます。
メニュー表に接続情報が書いていたり、店員さんに聞くとその場で教えてくれたりします。
「自分の国ではそれが当たり前なのに先進国の日本なんだから当然一緒だろう」と思い込んでいる方が多く、実際に日本へ来てみたらWi-Fi環境があるお店を探す方が難しいという状態なのです。
それでは不満点として挙げられても仕方がないと思います。
そう考えると外国人観光客の方々がスタバに行くのも納得です。
インターネットを契約して無線ルーターを設置するだけ
理想のWi-Fiを設置する手順はとっても簡単です。
1. その建物で契約可能なNTTなどのインターネット回線を契約する
2. 無線ルーターを購入する
3. 無線ルーターを設定する
たったこれだけです。
既にお店にインターネット回線を引かれている方も多いと思うので、その場合は2と3だけとなります。
無線ルーターの選び方は後半で紹介しますのでぜひ参考にしてみてください。
※なお、他にも行政が整備を進めているWi-Fiサービスもありますが、これらは基本的に接続前にユーザー登録などの「ひと手間」が必要になるので外国人観光客の立場になると避けたいところです。
Wi-Fiを設置するメリット
Wi-Fiを設置するとどんなメリットがあるのかをご紹介します。
1. お客さんが安心してインターネット接続できる
外国人観光客の方は日本で使えるSIMカードを購入しないとインターネットに繋ぐことができません。
また、SIMカードも通信量の上限が決まっていたり、通信速度も遅い場合もあるため、できるだけ高速のWi-Fiに接続したいと思っています。
何よりも旅行中なのでスマホで次の旅先の情報を探したり、誰かと連絡を取ったりしたいはずですよね。
2. SNSでお店をシェアしてもらえる
まず、外国人観光客の方々は「見て見て!私たちは今日本に旅行へ来てこんなことしてるんだよ!」ということをSNSやブログでシェアしたいんです。
そんな時にインターネットに繋げながったら「今この瞬間」をアップしたくてもできません。
お客さんが自らあなたの自慢の料理やお店の雰囲気を紹介してくれたら嬉しいですよね。
3. 選ばれる理由が一つ増える
例えばカフェに行きたいという外国人の方に「ここから同じくらいの距離に2つのカフェがあってA店は無料のWi-Fiがあって、B店は無料のWi-Fiが無いんだけどどうする?」と聞いたら間違いなくほとんどの方がA店を選びます。
もちろん料理の味やお店の雰囲気、サービスはとっても大切ですし、外国人の方がそれを期待しているのも事実ですが、それらが同レベルのお店があった場合に「選ばれる理由」は多い方がもちろん良いですよね。
それがWi-Fiを設置するというだけで手に入るなら安いものですし、お客さんが口コミサイトに「Wi-Fiもあるからとても便利だよ」と書いてくれれば新たなお客さんを呼び込んでくれる可能性も増えることになります。
実際に、弊社が運営する外国人観光客向け大阪観光ガイドサイトのBATTEAでもWi-Fiが使えるカフェのまとめ記事は安定的にアクセスがあることから、それだけ多くの方が情報を求めているということを実感しています。
無線ルーターの選び方
それでは無線ルーターの選ぶにあたって重要なポイントをお伝えします。
ポイントは次の3つです。
1. ゲスト用のアクセスポイントが簡単に作れる
これ非常に大事なポイントです。
Wi-Fiを設定するということはあなたのお店のインターネットのネットワークをお客様に開放するということです。
しかし普通に公開してしまうとお店のコンピューターなどにアクセスされてしまう可能性がゼロではありません。
これを防ぐのがゲスト専用のアクセスポイントです。
ゲスト用のアクセスポイントではインターネット接続のみを公開し、お店のPCなどにはアクセスが出来ないようセキュリティを保つことが可能です。
最近のルーターではこのゲスト用のアクセスポイントが簡単に作成出来る機種があるのでその機能の付いた機種をチョイスすることをオススメします。
2. 設定が簡単
これも非常に大切なポイント。
初期設定も出来るだけお店の方がされることをオススメします。
初期設定を外注してしまうと急なトラブル時も結局自分で解決出来ずに復旧までにお金も時間もかかってしまうという結果になってしまいます。
最近のルーターは簡単に設定出来るようになっていますので設定にチャレンジしてみて下さい。
3. 電波干渉に強い5GHz帯対応
無線LANルーターで一番よく利用されるのは2.4GHz帯の帯域。
しかし2.4GHz帯は無線LANルーター以外にも、電子レンジ、コードレス電話、などでも使用される帯域なので、電波干渉が起きやすいといわれています。
それに比べて5GHz帯は無線LAN以外では、使用されることが少ない電波帯域なので電波干渉が起きにくく安定した通信が可能です。
それらを考慮すると弊社ではこちらの無線ルーターをオススメしています。
もちろん他のメーカーでも同様の機能の製品があるので、家電量販店に足を運んでみて店員さん用途をお伝えして詳しく聞いてみることをオススメします。
一軒でも多くのお店に適切なWi-Fiが設置されれば、それだけ外国人の方の笑顔が増え、日本の良さが更に海外に伝わることになるのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
もし自分がまったく知らない国に行ってインターネットに接続できない状態で過ごさなくてはいけないと想像したらとても不安になりませんか?
料理や接客のおもてなしもとても大切ですが、お客さんが自分の国にいる時のようにリラックスして楽しんでもらえる環境を作ることも立派なおもてなしです。
早速「誰もが使えるWi-Fi」を設置して自分のお店を世界に向けてPRするきっかけを作りましょう!
また、飲食店の方はぜひこちらの記事もご一読ください。
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