イロドリの小林です。
現在弊社が飲食店、小売店、商店街、大型商業施設などの実店舗運営の企業様に導入をお薦めしているツールがあります。
それが今回ご紹介する「Walk Insights(ウォークインサイト)」です。
※弊社はウォークインサイトのオフィシャルパートナーです。関西圏の企業様の導入につきましては弊社でお手伝いをしておりますので、導入希望やご質問などがある方はお気軽にお問い合わせくださいませ。
なぜこのツールの導入をお薦めしているのか?
その説明に入る前に飲食店やアパレルショップなどの小売店、商業施設でお勤めの方々に1つ質問をさせてください。
社内会議やミーティングでこんな会話ってありませんか?
部長「ここのところ売上が落ちているから何とかしないとな。」
あなた「はい…。新規のお客様が減っているような気がします。」
部長「じゃあ、新規客向けの折り込み広告でも打つか。こんな感じの内容が良いだろう。」
あなた「でも、その内容だと先日近所でオープンした◯◯のサービスと比べて見劣りする気が…。」
部長「何だと?俺の長年の経験があてにならないっていうのか?」
あなた「い…いえ、そんなことはありません…。」
部長「昔はそれで上手く行ってたんだからつべこべ言うんじゃない!」
あなた「は…はい。すいません…。」
いかがでしょう?
このままとは言わなくとも、これに近い会話をされている方も多いのではないでしょうか?
ではなぜこのような会話になるのでしょうか?
理由はいたって簡単で、実店舗だと顧客の行動データが取れていないので、どうしても憶測の言葉になりがちなのです。
するとどうなるか?
そうです。
「経験の長い決裁権者(上の例で言うと部長)の言葉によってすべてが決まってしまう」という状態になりかねません。
※「あるある!」とお思いの方も多いのではないでしょうか?
逆にWEBの世界はまったく違います。
なぜなら、ほぼすべての行動データを取ることができるからです。
Google Analyticsという無料ツールをWEBサイトに設置するだけで、
・合計ページビュー(アクセス)数
・合計訪問者数
・曜日ごとの訪問者数
・時間ごとの訪問者数
・どんなキーワードで検索してサイトに辿り着いたのか
・サイトでの平均滞在時間
など、個人情報以外のすべての行動データが取得できると言っても過言ではありません。
さらにこれらのデータを「新規」と「リピーター」に分けて見ることができるのです。
このツールがあるおかげで、わたしは日々いろんなデータを見ながら戦略を立てることができます。
例えば弊社で運営する訪日外国人向け大阪観光ガイド「BATTERA」のミーティングはこんな感じです。
福島「先月は何でこんなにアクセスが悪かったの?」
小林「はい。先々月は◯◯の記事がSNSで◯回シェアされたので新規ユーザー数が30%アップしたんですが、先月はSNSでバズらなかったので流入数は◯%減少でした。ただ、SNS以外の流入数は増えているので単純にSNSからの流入数が落ち込んだことが原因ですね。なので、今月はSNSにシェアされやすい記事を作ってみましょう。」
福島「なるほど、そうしよう。あとは検索からの流入ももっと増やしたいね。この◯◯というキーワードの記事は検索回数は少ないけどクリック率が50%もあるから、このキーワードを軸にした記事を作って行ったらどうだろう?」
小林「確かに。しかも今見てみたらこの記事を読んでいる95%は新規ユーザーですね。新規ユーザーの獲得にも繋がりますし、ぜひやりましょう!」
どうでしょう?
すべてが実績データに基づいて話しているので、憶測や感覚、個人の主観で判断することがありません。
さらに実際に記事アップ後にデータを見れば、自分たちの読みが正しかったのか間違っていたのかも検証できます。
これがGoogle Analyticsがなかったらどうなるか?
正直考えてみただけでゾッとします…。
では、もしもGoogle Analyticsのようなツールが実店舗で使えたらどうでしょうか?
データを元により効果を出せるであろう広告やチラシを作ったり出来ますし、その効果をデータで確認することができます。
そこに憶測や感覚、個人の主観が入ってくることはありません。
これで、めでたくワンマン上司とサヨナラできますね(笑)
その行動データを取得してくれる革命的なツールが「Walk Insights(ウォークインサイト)」なのです。
今回はこのツールの魅力をご紹介いたします。
でもお高いんでしょ?
説明に入る前に皆さんからそんな声が聞こえてきます(笑)
もちろん、いくらメリットがあっても費用対効果が合わなければまったく意味がありませんよね。
なので、先に料金についてご紹介したいと思います。
1. 高い初期費用とか払わされるんでしょ?
いえいえ、そんなことはありません。
まず、設置するセンサーはこんな形をしています。
サイズは縦11.5cm × 横11.5cm × 高2.3cm程度で、手のひらサイズです。
そしてセンサーはコンセントにアダプターを挿すだけで動きます。
※LAN環境は必須となりますのでお店でご準備ください。
設置工事は実費で必要ですが、防犯カメラの設置のように大きな工事にはなりません。
2. 月々の利用料が高いんでしょ?
いえいえ、そんなことはありません。
センサーは1万円程度で購入(レンタルも可)でき、月々の利用料も1台あたり1万円〜です。
※ただし、2015年12月現在のキャンペーン価格です。
この様に導入ハードルは非常に低いため、大型店舗だけでなく個店でも十分に活用できるツールです。
どうやってデータを計測しているの?
ウォークインサイトはスマートフォンのWi-Fi信号(設定が「ON」になっていることが条件)をセンサーがキャッチし、分析する仕組みとなっています。
スマートフォンにはMACアドレスという識別番号があるので、それを取得して計測しているそうです。
また、気になるプライバシー問題ですが、このセンサーで取得するデータは個人情報には該当しない「パーソナルデータ」となるため個人を特定する情報は一切取得していません。
とは言えセンシティブなデータなので、ウォークインサイトではデータ取得時に暗号化(非識別化処理)を行なったり、集計処理なども行って個人を特定できない形にしているそうです。
また、ウォークインサイト側はお客様にサービスの明示を行うために、店頭にステッカーを貼っていただき情報の取得および活用について積極的に説明する態勢作りをしています。
さらにお客様からパーソナルデータの取得を止めてほしいというご依頼があれば、サービスページで、オプトアウトが行えるような体制も整えられているので安心です。
そんなウォークインサイトですが、取得できるデータや機能がたくさんあるため、シーンに分けて3つのポイントをご紹介いたします。
機能その1. 新規客とリピーター客の比率が分かる!
ウォークインサイトを使えば新規客とリピーター客の比率を把握することができます。
それが分かるとどんなメリットがあるのか考えてみましょう。
例えば、折り込み広告やWEB広告で期間限定の販促を打てば新規客の獲得がどれだけできたのかを検証することができます。
それによってその媒体への出稿を継続すべきかどうかの判断もできますね。
また、逆にその広告がリピーターを狙った物であればリピーターに特化した検証も可能です。
これまでは新規客とリピーター客の判別は会員カードなどに頼るしかなく、多くのお店では計測することが不可能でした。
これが計測できるだけでも画期的なツールであること間違いなしです!
機能その2. 店外の通行者と入店者の傾向が分かる!
次のメリットは店外の通行者と入店者の傾向を把握することができることです。
こんなデータが取れるなんて画期的すぎます!
例えば、飲食店であれば「店頭ポスターやチラシを設置して入店率がアップしたのか」などが分かりますし、アパレルショップであれば「店頭ディスプレイを変更して入店率がアップしたのか」も検証できます。
これまでデザイナーやスタッフのコーディネートセンスに頼るしかありませんでしたが、データに基いた検証ができるのは、とても大きなメリットとなります。
それに普段は「売上」でしか各店の業績を判断しにくいですが、入店率を見ると意外なことが分かる場合もあるでしょう。
<グループ内の2店舗>
A店・・・通行者が多く売上はグループ内でNo1。しかし、入店率はたったの0.1%
B店・・・通行者が少なく売上はグループ内で最下位。しかし、入店率は1%
というお店があったとします。
この場合、本当に改善すべきなのはA店の入店率なのかもしれません。
A店の入店率を改善することで売上はさらに上がり、物理的に通行者を増やすことのできないB店の集客を強化するための広告予算を捻出するという戦略も立てることができます。
機能その3. 店内での滞在時間が分かる!
3つ目は滞在時間が把握できることです。
滞在時間データの活用方法は業種によって大きく異なります。
<滞在時間が長いことがプラスになるお店>
・アパレルなどの小売店
・商業施設
・レジャー、アミューズメント施設
など、これらのお店は滞在時間が長い方が商品購入を迷ったりサービスを楽しんでくれている指標とすることができます。
<滞在時間が短いことがプラスになるお店>
・携帯ショップ
・コンビニ
・回転率重視の飲食店
など、これらのお店は滞在時間が短い方が接客効率が高く、売上も上げることができるという指標となります。
また、このデータはもちろん新規客とリピーター客ごとに計測可能なので、新規客の方がリピーター客よりも時間が掛かっているようであれば、例えばメニュー表を改善するなどで業務効率化を図るなどの施策が打てます。
以上が3つの大きなメリットですが、それ以外にも様々なデータを分析することができます。
ただし、注意点もあります
実店舗のマーケティングツールの革命児とも言えるウォークインサイトですが、いくつか注意すべき点も見ていきましょう。
1.Wi-Fiの「ON」率は?
ウォークインサイトはスマートフォンのWi-Fi設定が「ON」となっている必要があります。
その為、実際の人数との間には数字の違いが出てきてしまい、これらを加味して分析を行う必要があります。
では、このWi-Fi設定を「ON」にされている人々はどの程度いるのでしょうか。
ウォークインサイトの提供会社が設置店舗の約1,000名のお客さまに行った調査によると、以下の結果が出ており、フィーチャフォン含めたWi-Fi設定「ON」率は約50%とみてよさそうです。
<スマートフォンにおけるWi-Fi設定の状況(n=1,033)>
1.常時「ON」に設定している(約40%)
2.場所や場合によって「ON/OFF」を切替している(約40%)
3.ほとんど使用していない(約20%)
また、ウォークインサイトでは上記の割合を考慮して、数値の補正を登録しておくことが可能です。
Wi-Fi「ON」率を50%と仮定すると、センサーで取得したデータに約2倍の補正を入れておけば、実際の人数と近い数字が把握できることになります。
2. スマートフォンの機種変更は新規客扱いになる
ウォークインサイトはスマートフォンのMACアドレスという識別番号を取得して計測しているとお話ししました。
この識別番号は端末固有のものなので、機種変更をして新しい端末になると識別番号が新しいものになってしまいます。
ですので、例えば新型iPhoneが発売されるタイミングで機種変更を行われた方については新規顧客として扱われる為、新機種の発売期間には新規客が増加する可能性があり、ウォークインサイトを利用する際はこれらを考慮に入れておく必要があると思います。
また、詳細な人数カウントとのツールではなく、全体的な傾向を把握する分析ツールとして活用するのが良さそうです。
これらの注意点をしっかりと理解した上で利用すれば、導入メリットはとてつもなく大きく、実店舗のマーケティング施策を大きく変えることができるはずです。
※弊社はウォークインサイトのオフィシャルパートナーです。関西圏の企業様の導入につきましては弊社でお手伝いをしておりますので、導入希望やご質問などがある方はお気軽にお問い合わせくださいませ。
まとめ
今回ご紹介したウォークインサイトですが、いかがでしたでしょうか?
導入コストも運用コストも低価格でこれだけのデータを分析・活用できるツールはなかなかありません。
今後はこういったツールがさらに出て来ることが予想されるので、実店舗のマーケティング手法も大きく変わりそうです。
そうなると求められる人材やスキルも大きく変わって来ますね。
例えばこのツールを使えれば新入社員でもPDCAサイクルを回すことができるので、長年の勘や経験に頼る必要がなくなります。
何より実データに基づいた施策を打ち続けることで成功確率は高まりますし、大きな失敗を防ぐことにも繋がります。
さて、ここまでお読みいただいて「あれ?インバウンドとあんまり関係なくない?」と思われた方もおられるかもしれません。
もちろん今回ご紹介した機能でもインバウンドビジネスに大きく役立てることができますが、ウォークインサイトにはさらに素晴らしいレポート機能(こちらは別途料金になります)というものがあります。
その機能を活用すればインバウンドビジネスに役立つデータ分析も可能となりますので、こちらの記事も合わせてご覧ください。
※弊社はウォークインサイトのオフィシャルパートナーです。関西圏の企業様の導入につきましては弊社でお手伝いをしておりますので、導入希望やご質問などがある方はお気軽にお問い合わせくださいませ。
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