イロドリの小林です。
昨年2月にメディアで大きく話題となった「爆買い」ですが、それと同時に「春節(旧正月)」という言葉を知った方も多いのではないでしょうか?
2016年2月7日〜13日、再び中国の長期休暇である「春節(旧正月)」がやってきます。
しかし、メディアの情報だけ見ていると中国人観光客の消費額だけがクローズアップされていたため、「春節(旧正月)が関係するのは中国だけ」というイメージをお持ちではありませんか?
「春節」という呼び方は中華圏の国だけですが、実は中国以外にも旧正月が休日となる国がたくさんあるんです。
今回はそんな国々をご紹介したいと思います。
旧正月が休日となる国はなんと10カ国もある!
2016年の旧正月は2月8日です。
中国以外に旧正月前後が国民の休日となる国は、香港・台湾・韓国・北朝鮮・ベトナム・シンガポール・マレーシア・インドネシア・ブルネイ・モンゴルと10カ国もあります。
ただ、国によって休暇日程は多少異なります。
訪日者数が多い主要国を調べてみると、
<2016年の休暇日程>
中国・・・2月7日〜13日
香港・・・2月8日〜10日
台湾・・・2月7日〜12日
韓国・・・2月7日〜10日
シンガポール・・・2月8日、9日
マレーシア・・・2月8日、9日
ベトナム・・・2月7日〜11日
と、国によってバラバラです。
しかし、華人系の多いマレーシアなどでは旧正月前後に有給を取得して長期休暇とする人が多いようです。
まもなく春節(旧正月)に突入しますが、対象国の方が来店されたら「正月休みを利用して旅行に来られたんですか?」といった質問をすれば会話が盛り上がるかもしれません。
旅先の異国の人が自分の(国の)ことを知ってくれていたら嬉しいですよね。
些細なコミュニケーションも重要な接客術ですので、ぜひ声掛けしてみてください。
そもそも「旧正月」ってなに?
ここで「旧正月」の基本を覚えておきましょう。
「旧」と付くくらいなので、言葉どおり「昔のお正月」という意味です。
では、私たちにとってお馴染みの1月1日のお正月は?
そう、それが「新しいお正月」なのです。
私たちが使っている今の暦を「グレゴリオ暦(太陽暦)」と呼びます。
地球が太陽を周回する日数(365日+4年に1度の閏(うるう)年の1日)を元に暦が決まっており、これは「新暦」と呼ばれています。
そして、今の新暦以前の暦を「旧暦」と呼びます。
ちなみに旧暦では今でいう2月が最終月でした。
なぜ旧正月の日は毎年変わる?
ご存じない方もおられるかもしれませんが、実は旧正月は毎年変わります。
※休暇日程は国ごとに異なりますが、旧正月はどの国も同じ日です。
旧暦は「太陰暦(太陰太陽暦)」と呼ばれ、月の満ち欠けを基準にした日数を元に暦が決まっています。
新月から次の新月までを1ヶ月としたもので、概ね平均すると1ヶ月は29.5日となります。
1年の日数は29.5日×12ヶ月で354日となり、太陽暦よりも11日少なくなります。
そのため、3年ごとに1ヶ月のズレが生じてしまうため、3年ごとに閏(うるう)月を入れて13ヶ月にすることによって太陽の運行と合わせています。
<2015年〜2017年の旧正月>
2015年・・・2月19日
2016年・・・2月8日(2015年から11日前倒し)
2017年・・・2月17日(2016年から11日前倒しされるが閏月が入って再び2月に)
新暦を採用している私たち日本人からすると理解するのが少し難しいかもしれません。
しかし!実は日本も昔は旧暦だった!
そうなんです。
実は日本が新暦を採用したのは明治6年です。
なので、それ以前は日本も旧暦を採用していました。
「え?嘘でしょ?」と驚かれた方もいらっしゃるかと思います。
しかし、分かりやすいのが例えば年賀状です。
年賀状には「新春」「迎春」「初春」といった言葉が書かれていますよね?
でも1月と言えば冬真っ只中です。
私は長野県で生まれ育ったので、1月といえば終日氷点下の日もあるほど寒い季節です。
「それで春とか無理あり過ぎ!」と思っていましたが、実はこれは旧暦の名残なんですね。
立春が2月4日頃なので、ちょうどこの辺りが春の訪れを感じる時期だというわけです。
また、日本でもまだ沖縄や奄美大島の一部地域では今でも旧正月のお祝いをする地域があります。
実際に奄美大島に住んでいる方に確認したところ、大きなお祝いはしないものの飾り付けをするなどの風習は残っているとのことでした。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
「春節(旧正月)が関係するのは中国だけ」と思っていた方もおられるかと思うのですが、中国以外にも10カ国が関係しており、実は日本もかつては旧暦だったことを知らなかった方も多いのではないでしょうか?
これらの事から分かることは、メディアから得る情報や先入観だけで留まることなく、大局的に情報を捉えてマーケティング戦略を立てることが重要ということです。
私たちも日々勉強し、クライアント様のお役に立てるよう引き続き努めて参ります。
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