世界を見て、家業を継ぐ。「グローバルに働く」とは?【前編】“紙すき体験”を提供する「紙TO和」代表 林 美和子さんインタビュー

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こんにちは!
イロドリインターン生の桑原です。

突然ですが、あなたは「グローバルに働く」とはどういう事だと思いますか?
そもそも「グローバル」ってなんでしょう。

最近、この言葉がどこからでも耳に入ってきますよね!
グローバル化しつつある世界に、日本も必死に追いつこうとしているからでしょう。

ここで「グローバルに働く」という言葉に対して、恐らく多くの方は漠然と「海外で活躍する」といったことをイメージするかもしれません。
しかし、時代の流れとともに、この意味は変わってきているのではないのでしょうか。

その時代の流れを表すような素晴らしい女性に取材をする機会をいただきました。

大阪で外国人観光客に向けに和紙を使った「紙すき体験サービス」を提供されている「紙TO和」の代表 、

林美和子さん

です。

この体験サービスへの参加者のほとんどはあのAirbnbが2016年11月にスタートした新サービス「Airbnb Experience」を使って予約してくるのだそうです。

わたしが「林さんを取材したい!」と思ったのには理由があります。

それはここ1年ほどのわたしは「外国人観光客の地方誘致」について考えてきたからです。

これまでもわたしなりに考える、「地方の魅力」や「地方でできるインバウンド誘致方法」を記事にしてきました。

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そんな中で林さんの活動を知ったとき、「この人のお話は絶対に聞いておくべきだ!」と思ったのです。

そんな魅力的な林さんは現在、ご自身の国際的な環境で働いてきたバックグラウンドを活かしながら、「紙すき体験」を外国人観光客向けに提供しています。

大阪で提供されている数あるAirbnbの体験プログラムの中で、絶大な人気を誇る林さんの「紙すき体験」。
AirbnbのCEOであるブライアン・チェスキーさんの直属の方も、林さんの体験プログラムに参加し、大絶賛だったそうです。

そんな人気の体験にもかかわらず、その開催地は大阪の中心から離れた東大阪市なのです。
地方という言葉を、アクセスの悪い場所であると考えると、林さんの体験サービスは、そういった地域にに外国人観光客を誘致することに成功しています。

実際に林さんに取材をしてみて、主に以下の2つのことを学ぶことができたのではないかと思います。

「グローバルに働くとは」
「アクセスの悪い地域で体験・サービスを外国人観光客向けに提供する秘訣」

これらを前編・後編の二編に分けてお届けいたします!

さて、前編の今回は、「グローバルに働くとは」ということに着目し、

・世界で活躍するために必要な力とは?
・ライフステージに合わせた働き方とは?

という2点を林さんから学んでいきたいと思います!

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林 美和子
キャビンアテンダント、通訳ガイド、そして外資系商社でのキャリアを経て、家業の「株式会社 庫内(くらうち)」を支える取締役。
自身の経験を活かし、新規事業「紙TO和」にて、外国人観光客向けに「紙すき体験」を提供する。

色々な人と繋がれる英語の勉強に夢中でした

桑原:まず、林さんを取材する前に、わたしはAirbnb Experienceの紙すき体験のページを見ました。そこに書いてある英語表現がすごくネイティブが使う英語かのように自然でした。
どのように英語を勉強されたんですか?

林さん:ありがとうございます。時々その質問をされるんですけど、基本的には日本で勉強したんですね。
そして高校生のとき、初めて短期留学という形で海外へ行ったんです。カナダのバンクーバーでした。
バンクーバーがすごく綺麗だったし、「自分が勉強してきた英語が通じる」っていうことがすごく嬉しかったんです。

それがさらに英語の勉強をするモチベーションになりました。

桑原:やはり、実際に海外でそういう体験をすると励みになりますよね!
わたしも初めて海外で英語を話して、コミュニケーションを取れた時は嬉しかったです。

林さん:そうですよね。
それから英語を勉強するの大好きになって、日本で英語の勉強を頑張りました。
そして「キャビンアテンダントになりたい」ってその時から思うようになりました。

だから読み書きの英語より「ナチュラルに話せる」っていうことを自分の中での目標にしました。
英会話教室に行ったり、ラジオとかのヒアリングの教材を使ったり、海外の方と実際に話したりしましたね。

日本の大学に進学して、英語を専攻したんですけど、スピーキングクラスに入ったりとかしました。
その甲斐あって目標通り、キャビンアテンダントになることができました。

桑原:すごいですね。

林さん:ありがとうございます。
その後は通訳ガイドになりました。
通訳ガイドになるために勉強したことは、結果的に英語力を高めてくれたんだと思います。

仕事をする中で、海外の方と話していくことで、自然な表現とかを学んでいったんだと思います。

大阪で身につけた度胸はどこでも通じます!

桑原:わたしも英語を勉強して、それを実際に使ってみると本当に難しいなと思うんです。特に日本人の特性なのか、恥ずかしさを感じてしまって、なかなか英語を口に出せなかったりします。

林さんはどのようなことに気をつけて、海外の方とコミュニケーションをとっているのでしょうか。

林さん:私はキャビンアテンダントと通訳ガイドを経て、海外ブランド(外資系商社)のチームの中でも働きました。
その仕事の1つに国際会議があったんですね。

日本代表で出席すると、自分が発言しない限り、日本としての意見が言えないみたいな状況だったんですね。
そのときに他の人はプレゼンテーションも英語もうまいし、まともな意見も言ってたんです。
そんな中で、日本人の自分が発言することに恥ずかしさはありました。
でもそこは度胸で乗り切るしかないですね。

桑原:度胸……。やっぱり声に出さなきゃ伝わりませんもんね。

林さん:そうですよね。
あとは質問をしました。自分が話すのではなく、相手に聞くようにしましたね。
質問をすることで、「この人は自分に興味あるな」って思ってくれるし、相手が返して来たら必死に聞いて、聞かれたことをまた勉強しようって思えます。

黙ってるのではなく、こっちから質問する。
わかんなくても「今のどういう意味?」とか、「ここはこう思うねんけど」とか、うまく質問をするっていうのが自分のためにも、相手のためにもいいのかなって。

とにかく「黙っている」のはダメなんです。

桑原:ほんとそうですよね。わかります。やっぱり度胸が大事なんですね。

林さん:そうそう、度胸が大事です。桑原さんは岐阜の方ですよね?

大阪で生活していれば自然と度胸が付くかもしれないですよ?笑

桑原:そう思います。大阪人って一番外国人に近いんじゃないかと。
わたしの中では「大阪人最強説」があるんじゃないかと思っているんです(笑)

林さん:外資系ブランドの日本代表として国際会議に出席する人は、結構大阪人が多いんですよ。
英語力に関係なく、度胸がどんだけ大事かって話ですね。

あと大事なことは話す中身。
発言する中身のことを知ってないといくら英語ができても発言できないので、中身に対しては少なくとも自信を持つ。そうするといいのかなって。

桑原:度胸と中身。名言です。

自分の国のことを知っていますか?

桑原:海外に行くと日本のことをよく聞かれますよね。それに答えるのが難しいです。

林さん:私も若いときって日本のことあんまり説明できなかったんですよ。
知識も足りなかったし、経験もなかったですし。

年齢を重ねるにつれて、日本の文化に対する理解が蓄積されました。
私もそれを海外の人たちに伝えたいなと思うようになりました。

桑原:どんなことを質問されることが多かったですか?

林さん:例えばね、海外から来た人たちと大阪の街を歩いてるとき、

「大阪の人口ってどれくらいいるの?」

って言われたりするんですよ。

パッと言われたらパッと答えられない。

それとか神社に行ったときに「神社には鳥居があるのに、お寺には鳥居がないけどなんで?」とかね。

桑原:確かに(笑)

林さん:単純なことなんですけど、ほんとに海外の方からの質問って突拍子もないんですよ。

聞いてくることが、日本人が普段から気にしてないことが多いんですよね。
神社とかあまり行かないし、人口についても気にしませんよね。

自分の国について答えられないことが悔しかったですね。
だからその時は通訳ガイドの勉強をして来てすごい良かったなって思いましたね。

旅する仕事から見えて来た日本、そして家業

桑原:世界を飛び回る仕事を経験されて、海外に移住しようとは思わなかったのでしょうか。

林さん:海外に住むということは考えたことはありませんでした。

キャビンアテンダントとかはずっと旅している感じでした。
でも通訳ガイドをしているときは、子育ての時期と被ってたので、日本にいないといけないって思ったんです。

子供が大きくなって、海外出張できるようになったので、海外のブランドの仕事(外資系ブランド商社勤務)をはじめました。
だから海外に住むことより、行くことが楽しかったですね。

桑原:自分のライフステージに合わせてキャリアを選択していったということでしょうか?

林さん:割とそうですね。
(子育てのために、日本でできる)通訳ガイドをしてたときは、それはそれで楽しかったです。

でも通訳ガイドはフリーランスという立場なので、いつも仕事があるわけではない。
それに人の言った言葉を通訳する、っていうのが嫌になってしまったんです。

それで自分でビジネスしたいなって思うようになりました。

この気持ちはDNAに由来するかもしれません。
創業85年の「庫内」を営む家系のもと、商売人の娘として生まれたからでしょうね。

桑原:それで家業に戻ろうと考えるようになったわけですね。

林さん:あとは外資系の商社にいたおかげで、ビジネスのことがわかるようになりました。

そうすると家業にそれまで興味なかったんですけど、だんだん父の話も理解できるようになってきたんです。
紙の業界は(現在のデジタル化という時代の流れから考えると)決して良くないんですね。将来性から見てもあんまり売り上げが上がる業界ではない。
その中で「どうやったらこのビジネスをもう一回再生できるのかな」っていう目で見始めたんです。
そしたら「自分にもできることがあるかも……」って思うようになりました。

そうしたことを考えるうちに、辿り着いた考えがあります。

勤めいていた商社には、私の代わりはいると思ったんです。
でも家業では自分がやらないかんと。

それが帰ってきた一番大きな動機ですね。

まとめ

「グローバル」という言葉が今ほどささやかれていなかった時代に、世界中で活躍されていた林さん。
自分の興味・関心を追求し、海外で働くことを選んだ林さんは、バイタリティーに溢れていて、お話を伺っているだけでワクワクしました。

・外国人とコミュニケーションをするときは、中身のある内容を、度胸を持って発言すること
・外国人の目線で日本を捉え、本当の日本を理解すること
・ライフステージに合わせながらも、自分がやりたいこと、自分だからできることをやり通すこと

こんなことを林さんから学ぶことができました。

林さんはまさしく「キャリアウーマン」のお手本!
わたしも林さんのように、キャリアを積み重ねていきたいです。

さて、海外から続々と日本にやってくる人が増える中、日本国内がグローバル化しつつあります。
そんな中で、林さんは海外に行かずとも、「日本国内でもグローバルに働いている」とわたしは取材を通じて感じました。

林さんが提供する紙すき体験の成功には林さんのグローバルな経歴が活きています。

だからと言って林さんのようにグローバルな経歴がなくても、外国人観光客を集客する方法があるのです!

そこで次回の後編では、

「アクセスの悪い地域で体験・サービスを外国人観光客向けに提供する秘訣」

について学んでいきたいと思います!

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